大和インベスター・リレーションズ（IR）は19日、2001年2月末現在の「インターネットIR（投資家向け広報）サイトの優良企業43社」を発表した。昨年12月末から本年2月までの間、上場企業2,594社、店頭上場会社895社の合計3,489社のWebサイトにおけるIRをレビューした。このうち、IRコンテンツを内包したもので「IRサイト」と判断された企業は上場472社、店頭64社の合計536社。これを「財務データ」や「アナリストミーティングや株主総会の内容」などの項目から100点満点で採点して順位を付けた。

　 536社の採点結果では、上位43社のIRサイトが40点以上の採点で「一定水準を達成している」と認められた。536社の平均点は26.9点だった。東証33業種で、優良企業に入ったのは14業種で、3分の1にとどまっている。業種間のインターネットIRデバイドが明らかになっており、優良企業には「電気機器」や「機械」などグローバルな競争に渦中にある業種の企業が多い。

　 業種別にみると、平均を上回っているのは12業種あり、上位5つは「通信業」（40.2点）、「証券業」（36.8点）、「保険業」（34.7点）、「電気機器」（32.5点）、「電力・ガス」（30.7点）で、株式・社債なども含めて、外国人投資家の保有比率が高いという共通点もある。上位3業種はネット関連ビジネスが業績に与える影響も大きく、インターネットIRに前向きに取り組んでいることが高得点につながったと分析した。

　 今回の結果は3月23日、24日の2日間東証アローズで開催される「IRフェア2001」会場の「大和IRブース」で発表される。

業種別にみたIR優良企業への選定状況
電気機器	12社	保険	2社
機械	5社	その他製造	2社
卸売	5社	化学	1社
サービス	4社	輸送用機器	1社
食品	3社	電力・ガス	1社
その他金融	3社	通信	1社
証券	2社	銀行	1社
上位10業種		下位5業種
通信	40.2	小売	21.4
証券	36.7	運輸・倉庫	20.5
保険	34.7	鉄鋼	20.2
電気機器	32.5	陸運	18.3
電力・ガス	30.7	鉱業	17.5
紙・パルプ	30.3
海運	29
その他製品	28.4
精密機器	28
窯業・土石	27.7
「2000年インターネットＩＲベスト企業」2000年12月5日
ミネベア株式会社（6479）、株式会社日立製作所（6501）、日本電気株式会社（6701）、 ソニー株式会社（6758）、株式会社住友銀行（8318）、日本電信電話株式会社（9432）、 東京ガス株式会社（9531） （証券コード番号順）
100点満点、大枠のコンテンツ評価採点表
トップページ、更新記録		10点
社長からのメッセージ		5点
株式・株価・社債情報・今後のＩＲ活動の予定		20点
財務データ（直近5年）、アニュアルレポートなど		20点
アナリストミーティングや株主総会の内容など		20点
免責条項（情報の使用上の注意）		10点
ＦＡＱ（よくある質問と回答）		5点
電子メールでの問い合わせ		5点
その他		5点
合計		100点

■URL
・大和インベスター・リレーションズ
http://eir.daiwair.co.jp/
・広島と新潟の合併1周年で「IRフェア2001」開催～東証
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/03/06/doc2195.htm
・米公平開示ルールの日本企業への影響を調査～大和IR
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/02/19/doc2036.htm
・ネットIR・ベスト企業」にソニー、NECなど7社～大和IRが選定
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/12/05/doc1271.htm