日銀の速水優総裁は7日、内外情勢調査会で「最近の金融経済情勢と金融政策」について講演、自民党などから金融の量的緩和を求める声が強まっていることについて、「内外の中央銀行の歴史に例をみないような思い切った金融緩和策を行っている」とした上で、ゼロ金利政策の復活などの追加策を講じるかどうかは「それを必要とするような経済や物価の情勢にあるかどうかという判断が前提となる」と述べ、今後の情勢次第でゼロ金利復活などの政策を採り得ることを示唆した。
また速水総裁は、不良債権の最終処理(直接償却)問題について、推進論を唱える柳沢伯夫金融担当相への支持を表明。「直接償却の推進は構造改革を進めていく一助になる」と語り、失業や倒産の増加に伴う「痛み」を緩和するために金融面から「できる限り貢献していく」との考えを示した。
ただ、最終処理の具体的な方策については言及を避け、「何らかの具体策が早急に実行されること」への期待を示すにとどまった。
■URL
・日銀
http://www.boj.or.jp/
・政府・与党に“ケンカ”を売った日銀~総裁会見発言の隠れたポイント
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/03/01/doc2147.htm
・総裁ダブル退陣論が浮上~日銀総裁にも早期辞任促す声
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/02/15/doc2000.htm
(沖野宗一)
2001/03/07
15:41
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