週末2日の株式市場は、日経平均が前日比419円80銭安(3.3%安)の1万2261円80銭と1998年10月9日の直近安値1万2879円97銭を下回り、1985年7月31日の1万2232円27銭以来およそ15年7カ月ぶりの低水準になった。
全般が非常に弱い相場の中、この日、大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場スタンダードに新規上場したセキュリティ技術のオープンループ(4831)は人気化した。公募価格33万円に対して買い気配を大きく切り上げていき、大引けでは公募価格比43万2000円高(2.3倍)となる76万2000円の買い気配で終了し初値がつかなかった。公募・売り出し株数は1,400株で、その6.5倍にあたる差引き9,137株の買いを残した。
相場の弱い地合いが続き先行きも不透明感が強いため、主力株がなかなか手がけにくいことあって、ここもとでは一部の低位株や新規公開・上場株(IPO)が物色されている。IPOでは、2月28日上場のプレシジョン・システム・サイエンス(7707)の初値が公募価格比2.0倍、同じく28日公開の新東(5380)が同1.6倍、2月27日上場のプライムシステム(4830)が同2.0倍、2月26日上場のACCESS(4813)が同1.7倍になっている。
ただ、IPOが積極的に評価されて人気化しているというよりは、資金の行き場が無くそれなりに回転が効いているIPOに相対的に流れているといった感が強く、局地戦といった様相になっている。そのため、公募で取得し初値で売って値幅をとるといった投機的な思惑にもなっている。
こうしたなか、オープンループに対しては機関投資家を中心に評価する向きは多い。同社は、モバイル、ICカード、デジタル家電などの分野を中心に「電子決済」や「著作権保護」「プライバシー保護」などの情報セキュリティー技術を提供している。技術力には定評・実績もある上、すでに利益も出している。戦略的パートナーもIntel Pacific、DELL VENTURES、バンダイネットワークスなど多い。
直近IPOでは、携帯端末ブラウザーなどを手がけるACCESSの公募価格が210万円と絶対レベルとして高くしかも赤字決算ということに比べると、オープンループの33万円という公募価格の水準は買いやすさもあった。
直近公開・上場株
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銘柄
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コ-ド
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市
場
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上場
公開日
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公募
価格
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初値
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初値の
公募
価格比
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3月
2日
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オープンループ |
4831
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ナス
ダック
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3/2
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33万円
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78万2000円
の買い気配
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2.3倍
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-
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モバイル、ICカード、デジタル家電などの分野を中心に
情報セキュリティー技術の開発や販売、ライセンスの供与
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プレシジョン・システム
・サイエンス |
7707
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ナス
ダック
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2/28
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175万円
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350万円
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2.0倍
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366万円
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DNA自動抽出装置、臨床検査、食品検査機器など
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新東 |
5380
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店頭
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2/28
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400円
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640円
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1.6倍
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450円
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和風・洋風瓦の製造および販売。 各種屋根材の輸出入および屋根材の素材開発。
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プライムシステム |
4830
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ナス
ダック
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2/27
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400円
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800円
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2.0倍
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498円
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ERP、EDS事業、システムソリューションなど
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ACCESS |
4813
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マザーズ
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2/26
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210万円
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362万円
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1.7倍
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350万円
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小型情報端末向けブラウザーソフト「CompactNetFront」の開発など
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■URL
・オープンループ
http://www.openloop.co.jp/
・セキュリティ技術のオープンループがナスダックJに新規上場
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/29/doc1820.htm
・突然のブームで舞い上がるIPOの行く先は?
http://www.watch.impress.co.jp/finance/3step/2001/0221.htm
(別井貴志)
2001/03/02
17:30
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