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Linux OS対応も視野に~米ファイルメーカーのグピール社長が表明
ドミニーク・グピール社長

  データベースソフトの「ファイルメーカープロ」で知られる米ファイルメーカーのドミニーク・グピール社長は20日、同ソフトのLinux OS対応も視野に入れた展開を進めていくことを明らかにした。来日中のグピール社長は「Linuxは今のところサーバーOSとしてビジネスが成り立っている段階」として今後の開発スケジュールや発売時期については言明を避けたものの「ファイルメーカーというソフトは、あらゆるプラットフォームで使えるのが理想だ」と話し、Linux OS対応にも前向きな姿勢で臨む考えだ。

  20日インタビューに応じたグピール氏は、同社の2000年度決算(2000年9月期)でワールドワイドの売上高が前期比29%増の1億1,100万ドルに達したと説明。同社にとっては初めての1億ドル超えで、このうち「日本市場が全体の25%を占めた」ことを明らかにした。世界での売上高伸び率は30%程度だが、日本は50%強の伸び率で「(日本は)北米に次ぐセールスマーケット。まだまだ拡大する要素もある」との見方を示した。

  また、今回は日本でファイルメーカープロのPalm OS対応版を発売し、すでに対応しているMacintosh、Windowsと並んで3つのプラットフォームをカバーすることになった。さらに急速にシェアを伸ばすLinux OSについては「今はまだコメントする時期ではない」と前置きしながらも、「マルチプラットフォーム対応が当社ソフトウェア開発の基本」とコメント。現時点では「まだLinuxはデスクトップパソコンレベルにまでは下りてきていない」が、「いずれにしてもさまざまなOSに対応していくつもりだ」として、開発段階にあることを示唆した。

  同社は、米アップルコンピュータの子会社「クラリスコーポレーション」として1987年に設立。1998年にアプリケーションソフトウェア総合開発企業から、データベースソフト「ファイルメーカープロ」の開発に特化したのを機に「ファイルメーカー」に社名を変えて現在に至っている。

  エンタープライズ規模以外の世界のデータベースソフトとしては、MacOSで第1位、Windowsでも第2位のシェアを持っている。

■URL
・ファイルメーカー(日本法人)
http://www.filemaker.co.jp/
・ウィンドウズ、マック、Palm間でデータ統合が可能に~ファイルメーカーの新ソフト
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/22/doc1734.htm

(市川徹)
2001/02/20 14:32