FINANCE Watch
JAL、部品調達で米ボーイングとSCM契約~航空企業もIT化急ぐ

  日本航空(9201、JAL)は、米ボーイング社との間で航空機部品に関する「Global Airline Inventory Network(GAIN)」プログラムの導入契約を結んだ、と発表した。サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)の航空機版といえるもので、部品の需要を予測しながらボーイング社からJALへ必要な数の部品だけを納入。5年の契約でJALは7万品、80億円相当の在庫が削減できると見ている。

  SCMは、部品に関してメーカー、供給会社、小売などすべてをネットワーク化し、余分な在庫を持たずに対応するもの。今回のケースではボーイング社がJALの年間需要を予測し、その数をJAL用に在庫する。JALはそこから必要な分を使っていき部品代と経費を支払うシステムだ。

  航空会社のIT化ともいえる同システムで、JALが在庫削減を実現すればキャッシュフローの改善や管理費の削減に結び付き、さらに今後、購入を予定する新型航空機における部品需要も適正化が図れるとしている。

  さらにボーイング社とSCM契約を結ぶ航空会社が増えれば、互いに保有する部品の有効活用も可能になり、余剰部品や不要部品を削減することも実現できるという。

■URL
・日本航空
http://www.jal.co.jp/
・米ボーイング社
http://www.boeing.com/

(市川徹)
2001/02/19 16:58