エイチ・アイ・エス（9603、HIS）は7日、オンライントレード「ブルースカイ・ネット」を展開するHIS協立証券を非子会社化し、HISグループからの分離を決定したと発表した。同社の基幹事業である旅行業の環境は厳しく、2000年10月期は増収ながら創業以来の減益決算になったこともあって、経営資源を旅行業に集中させるために分離する。

　 グループからの独立は、まず2月27日付でHIS証券が219万2,000株の新株を発行し、第3者割当増資を実施（発行総額16億16万円）する。引き受けるのはAIG（8685、アメリカン・インターナショナル・グループ）の損害保険会社AIU保険など。HISはHIS協立証券の発行済株式数の53.53％（182万5,700株）を保有しているが、3月14日を受渡日としてHISおよびHIS協立証券社長の澤田秀雄氏にすべて売却する。

　 この結果、独立後のHIS協立証券の資本金は18億円から31億円になり、発行済株式数は560万2,700株になる。株主構成は澤田氏が発行済株式数の45.07％を所有する筆頭株主となり、ワールドキャピタルが同27.1％、AIUが同7.3％と続く。社名も変更する予定で、2月28日開催予定の臨時株主総会で決議される。

　 また、独立後も「ブルースカイ・ネット」はこれまで通りのサービスを続け、独立に伴って顧客が新たに手続きするようなことは何もないという。

■URL
・ブルースカイ・ネット
http://www.his-kyoritsu.co.jp/
・AIU
http://www.aiu.co.jp/
・オンラインサービス（エイチ・アイ・エス協立証券）
http://www.watch.impress.co.jp/finance/service/trade/companies/his-kyoritsu.htm