NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とNTT(9432)は2日、世界で初めて接触・非接触共用ICカードで公開鍵暗号の高速処理を実現した、と発表した。電子マネーでの利用で店舗における支払い処理をわずか0.4秒で完了させる、という。NTTコムではすでに金融や交通、流通などの各業界の数社と導入に向けての話し合いに入っており、ICカードへの追加アプリケーションなども計画している。
高速処理を可能にしたのは、公開鍵に従来のRSA方式ではなく処理量の少ない楕円暗号方式を採用したことがまず挙げられる。非接触カードはカードへの電力供給が元々少ないために、複雑な高速計算は難しかった。
利用したICカードは、市販レベルの比較的安価なタイプで、接触、非接触とも国際標準仕様に準拠。駅などのゲートを通るときは非接触で素早く通過できるようにしてある。
高セキュリティーと高速処理を両立させた同カード開発によって、金融系カード、電子チケット、電子政府などでの公印・住民カードなどで応用がすすむものとみている。
■URL
・ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news01/0102/010202.html
(市川徹)
2001/02/02
18:14
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