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モバイルデータ通信の機能をワンチップ化~沖電気が新LSIを開発

  沖電気工業(6703)は、PDA(携帯情報端末)やカーナビなどを使ったモバイルデータ通信システムに対応するLSI「ML7070-01」を2001年3月末からサンプル出荷する。モバイル通信に必要な機能をひとつのチップに収めたもので、同社では業界で初めてとしている。6月には量産する計画だ。

  英ARM社の「7TDMI RISC CPU」をベースに、自社開発の省電力シリコンプラットフォーム「モバイル・マイクロプラット」を開発。さらにデータ通信プロトコルを搭載してシングルチップのモバイルデータ通信プロセッサーを完成させた。これまでの携帯端末接続型モバイル機器は、汎用プロセッサー、フラッシュROM、RAMなどを複数のLSIで構成していた。

  またセルフパワーマネジメント機能を搭載し、タスク処理に応じたCPUパフォーマンスの最適化をリアルタイムに行うことで、これまでのLSIに比べ約2分の1にまで消費電力を削減。携帯電話などとパソコンなどの間に「ML7070-01」を接続し、ATコマンドとデータ通信の制御を行うだけで、モバイル・データ通信システムが簡単に構築できるとしている。価格は未定。

■URL
・ニュースリリース
http://www.oki.co.jp/OKI/Home/JIS/New/OKI-News/2001/01/z2k89.html
・沖電気工業
http://www.oki.co.jp/
・東芝、次世代携帯のテレビ電話対応LSI~10月から量産へ
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2001/01/16/doc1670.htm

(塩谷麻樹)
2001/01/17 11:16