シャープ(6753)の町田勝彦社長は12日、都内のホテルで記者会見し、同社の中核事業である液晶表示装置の世界的な優位性を維持するため、次世代製品である「低温CGシリコン」タイプの開発に本格的に取り組む方針を表明した。同液晶の開発本部を2月1日付で設置、2002年後半から量産に入る計画だ。
低温CGシリコンの液晶は、現在主流のアモルファスシリコン型に代わるもので、液晶基板上に情報処理回路を組み込めるのが最大の特徴。このため消費電力が小さく、画質も現状の製品より大きく向上する。町田社長は、量産開始後「2003年には(当社の)独壇場の製品とし、2005年には年間3,000億円の事業に育成したい」と述べた。
また、当初は画面サイズが7インチ程度となるため「携帯電話やPDA、デジタルカメラが主な用途となる」(町田社長)ものの、徐々に大型化を図り「パソコンやテレビにも採用する」方針を示した。同社の液晶事業は、現在主流のTFT型で年3,000億円規模となっており、4年後にはCGシリコンタイプをこれと並ぶ製品に育成する。
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7型ワイドXGA透過型CGシリコン液晶
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■URL
・シャープ
http://www.sharp.co.jp
・シャープ、台湾に液晶LSI設計製造で合弁会社
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/12/19/doc1453.htm
・256階調480出力を実現~シャープがTFT液晶ドライバー
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/10/04/doc608.htm
(塩谷麻樹)
2001/01/12
19:05
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