NEC(6701)は、海外携帯電話事業の再編と強化に乗り出した。英国法人のNECテクノロジーズUKを開発部門を分社化した後に売却するなどが中心で、製造専業メーカーとの連携強化やODM(オリジナルデザインマニュファクチャー)製品の市場投入も盛り込んでいる。
NECテクノロジーUKは、NECの連結対象子会社として携帯端末の開発と製造を行っているが、このうち開発部門を別会社として切り離し、残りの製造部門をカナダのセレステイカ社の英国子会社に売却する。NECテクノロジーUKは開発専門の会社としてそのまま残り、製造部門はセレステイカ社として、NECの携帯電話端末の製造と保守を続けていく。
また、海外向けのローエンド端末機の生産・販売については、台湾のAcer社とODM(相手先仕様・ブランドによる生産)供給の契約で、さらに北米向け次世代端末生産では台湾Arima社への委託で、それぞれ合意に達した。どちらも2001年第3四半期までに供給、生産がスタートする。
この結果、NECの携帯電話端末開発体制は、現状の連結ベースでの2,000人強を今後3年間に1,000人強増員するなど、2005年時点では6,500人体制を構築する。出荷高は1999年度の3,100億円を2005年度には1兆円に乗せる。シェアも2005年には国内35%、海外15%、W-CDMA市場で15%をそれぞれ実現させる狙い。
■URL
・ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0012/1402.html
・NEC、北米向け次世代携帯電話開発に1億5千万ドル投入
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/09/18/doc436.htm
・NEC、豪で次世代携帯端末の開発強化
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/10/19/doc746.htm
・NEC、NTTドコモにW-CDMAの商用装置を初出荷
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/09/07/doc354.htm
(市川徹)
2000/12/15
15:30
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