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東証、マザーズ上場の「健全性」について追加施策

  東京証券取引所は、反社会的勢力による証券市場への介入を排除し健全性を確保するため、11月に発表した施策をさらに具体化、追加した「マザーズ上場申請に係る事前確認の実施等について」を公表した。

  このうち「上場申請の受付における事前確認の実施」では、具体的な確認内容として(1)最近3年間の役員、株主、取引先等の履歴・属性に関する調査内容について(2)申請会社の事業運営・事業内容に関する健全性及び申請会社の取引先等からの評価に関する調査内容について(3)主幹事契約締結に至るまでの経緯について―を、口頭または書面により東証の審査担当者と主幹事証券の担当者との間で上場申請受付の1週間以上前に実施する。

  また、「マザーズへの新規上場申請者(申請会社)からの書面提出」では、(1)最近3年間における役員の状況、大株主上位20名までの異動状況(出資の経緯や売却の理由も含めて)(2)申請直前事業年度の主要な仕入先、販売先(上位10社程度、連結ベース)(3)反社会的勢力とは関係がない旨を記載した「確認書」の記載にあたって、申請会社が調査・把握した範囲―などを、記載し「確認書」に添付して上場申請時に提出する。

  人による確認と書類による確認が2重になされるかたちだ。今回の追加的施策は、12月11日から適用された。

■URL
・マザーズの上場申請に係る事前確認の実施等について
http://www.tse.or.jp/news/release/article/200012/001211_a.html
・マザーズ市場の健全性の確保について
http://www.tse.or.jp/news/release/article/200011/001109_a.html
・東証マザーズの健全性確保を強化~上場審査では元役員も調査
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/11/09/doc984.htm

(別井貴志)
2000/12/11 19:19