NTTドコモ（9437）は7日、米国におけるアドバイザリーボードを今月8日（現地時間）に発足させる、と発表した。ハーバード大学のClayton M.Christensen教授をはじめ、米アップルコンピュータの重役などを歴任し、現在はエクソダスコミュニケーションズの最高経営責任者（CEO）を務めるEllen M.Hancock氏ら合計7人を迎え入れた。国内でのアドバイザリーボード設置企業はここ数年多くなってきているが、米国にボードを置くのは珍しい。

　 NTTドコモによると「米国の学会、法曹界、実業界の有識者から経営に関わる社会、経済環境の現状と展望についてグローバルな視点で助言してもらう」ことを最大の狙いとして、米国でのアドバイザリーボード設置を決めた。

　 第1回の会議は米国時間で8日、ニューヨーク市内で開く予定。年に2回程度の会議を開催し、ドコモの国際戦略策定に反映させていくという。同社は「各メンバーの任期は決めていないが、まずは2001年半ばまでは今回のメンバーとなる」と説明、さらにメンバーの人選についても「でき得る限り広い業界から隔たり無く選ぶことを優先した」としている。

　 同社は、米国AT＆Tの携帯電話部門であるAT＆Tワイヤレスとの資本提携や、世界最大のインターネット事業者であるアメリカオンライン（AOL）と世界的に新たなネット事業を展開することで提携するなど、ここ数カ月だけでも対米戦略を急展開させている。