日本オンライン証券は29日、既存株主を中心とした株主割当増資を30日付けで実施し、16億5,000万円の資金を調達すると発表した。増資後の資本金は21億2,500万円から29億5,000万円になる。別途資本準備金は9億5,000万円。

　 増資は財務基盤の充実を図る狙い。引き受け業務で単独主幹事になるには、資本金が30億円なければならないが、特にこれを意識しての増資ではなく、引き受け業務を行う計画はないという。

　 今回の増資では、割り当て額の満額を引き受けることができないとした株主があったため、再募集するかたちでそれを充当し新たにオリックスキャピタルとニッセイキャピタルが株主として加わる。しかし、両社とも出資比率はごくわずかで、筆頭株主の伊藤忠商事（8001）が引き続き60％超を保有するほか、朝日生命、第一勧銀、安田火災、マイクロソフト、富士通など他の主要株主の比率も大きな変化はない。

　 なお、同証券はオンライン証券では初めてイー・ウイング証券との合併を検討しているが、増資はこれと直接的な関係はないとしている。