27日(現地時間)の米国株式市場において、BtoB関連の主力2銘柄が急落した。アリバ(ARBA)は、前日比11 7/16ドル安(14.6%安)の67ドル(過去52週高値183 5/16ドル、安値43 7/8ドル)と大幅安となり、コマースワン(CMRC)も同3 1/4ドル安(8.3%安)の36ドル(同高値165 1/2ドル、安値29ドル)と下げた。
ウィット・サウンドビューのアナリストが、両社のバリュエーションは企業間電子商取引のすべてを2社のみで構築するかのようなオーバーバリューになっていることを理由に「Buy」から「Hold」へ格下げし、これを嫌気した。
市場平均のコンセンサス予想のEPS(1株あたり利益)は、ARBAが2000年9月期の実績84セントの損失に対し2001年9月期が14セント(最も高い予想24セント~最も低い予想14セントの損失)、2002年9月期が47セント(同55セント~20セント)。一方、CMRCは1999年12月期の実績2.62ドルの損失に対し2000年12月期が36セントの損失(同32セントの損失~43セントの損失)、2001年12月期がブレークイーブン(同10セントの黒字~19セントの損失)。
両社ともに予想レンジが幅広い上、黒字から赤字までアナリストの見方が大きく分かれているかたちだ。日本ではBtoBが本格化していくのはこれからだが、すでに米国では伸び悩みも一部指摘され、今回の格下げは過剰な期待を冷ますかたちとなった。ただし、値動きの激しい株価の展開は続きそうだ。
■URL
・アリバ
http://www.ariba.com/
・コマースワン
http://www.commerceone.com/
(別井貴志)
2000/11/28
09:30
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