ナスダックの新市場「ナスダック・カナダ」が21日に開設された。米国ナスダック、ナスダック・ジャパン、ナスダック・ヨーロッパと並び、今後のナスダックのグローバルシステム化へ向けて重要な拠点のひとつとなる。

　 米国のナスダック市場に上場しているのは現在4,568社で、そのうちカナダ企業は145社（うち米ナスダックにのみの上場は45社）。9月末までの9カ月間で、この145社の1日あたり平均売買代金は31億3,000万米ドル（約3,400億円）で、カナダのすべての証券取引所を上回っているという。

　 カナダのナスダック会員証券は当初10社。カナダ市場開設により、米上場のナスダック銘柄すべてを直接売買できるようになった。今後、カナダの企業がナスダックに上場する場合は、すべてカナダ・ナスダック市場のみとなる。取引通貨は現在米ドルだが、カナダドルとの両建ての取引にしていく計画。

　 カナダ市場開設に伴って、カナダ企業の株価指標「ナスダック・カナダ指数（略号CND）」も公表し始めた。カナダ市場の専用Webサイト上で指数をみることができるほか、Webサイトでは、ナスダックとトロント証券取引所に重複上場している株式の取引株数比較や各企業情報なども提供されている。