ソフトバンク（9984）の100％出資事業統括会社でEC関連を手がけるソフトバンク・イーコマースは13日、米国の「BioLink Technologies International」が提供する指紋照合装置や指紋IDの高速検索サーバーを日本で販売する合弁会社「バイオリンク・ジャパン」を12月初旬に設立することで基本合意したと発表した。製品の販売は2001年3月から開始する予定になっている。

　 新会社は製品を米国から輸入し、指紋照合装置のリテール向けパッケージ販売や、組み込み型指紋照合装置を開発する企業への指紋照合技術のライセンス販売を行う。そのほか、データセンターを構築して行う個人認証ホスティングサービス、パートナーと協力して行うシステムインテグレーション事業なども展開していく。

　 バイオリンク社の技術は、指紋照合時の本人誤認識率が10億分の1と他社の1万分の1より10万倍も精度が高く、指紋IDのみで高速に検索できるサーバーを利用することによって、インターネット上でリアルタイムに本人識別を行うシステムを構築することが可能だという。

　 具体的には、オークションサイトの利用や電子決済時の本人確認や“なりすまし”防止に有効で、将来的にはイベントでの入場者管理や医療機関での本人確認にも応用させていく。