東洋インキ製造
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☆☆
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電子材料が育ってきた
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次世代の印刷技術をにらんで事業を展開しているのが特徴。液晶のカラーフィルタ用インキ、インクジェット用インキ、CD-R 用色素、有機EL用材料など、今後、楽しみな新製品の開発が軌道に乗ってきた。印刷インキは成熟しているというイメージがあり、印刷インキで国内シェアトップの同社株も動きは鈍かったが、ようやく、こうした戦略が評価されてきた。目先的な材料としては、印刷インキ(新聞インキは除く)、有機顔料の値上げがある。
インキメーカーが主要ユーザーの有機顔料はともかくとして、印刷会社が対象の印刷インキは現在の環境下では長期戦が予想される。実施時期、値上げ幅などは流動的だが、当社以外の大手インキメーカーも値上げに動いており、まったく値上げできないということは考えにくく、2002年3月期も増収益基調が維持できるものと思われる。2001年3月期は退職給付債務積立不足128億円を一括償却するために最終利益は低水準となるが、2002年3月期予想EPS は20円あたりが期待できよう。
さくらフレンド調査センター
山口 俊久
☆印は筆者あるいは筆者が所属する会社の判断を、☆の数に置き換えたものです。
証券会社等によって基準の違いはありますが、おおむね「☆☆☆」は「強気買い」、
「☆☆」は「買い」、「☆」は「保留」に相当します。
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