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夏の水分補給 マイボトル最新事情 象印・タイガー・サーモス・アウトドア系
2024年7月17日 08:20
猛暑はもう目の前。暑さや熱中症対策のために涼感グッズなど、いろいろなアイテムを準備している人も多いと思います。なかでも最近、使う人が増えていると感じるのがマイボトルです。熱中症対策といえば水分補給ですが、外出するたびにペットボトルを買うのもコストがかかるし、時間が経つとぬるくなってしまう。でもマイボトルがあればいつでも冷たいドリンクで喉を潤すことができます。
そこで今回は、種類豊富なボトルを取り揃えるハンズ ライフスタイル商品部の伊藤順子さんに最新ボトルの傾向やおすすめの商品などを聞いてきました。
「最近は、デザイン、サイズ、色ともにバリエーションが増えて、自分好みのボトルを選びやすくなっています。自分に合ったマイボトルを選ぶポイントは、まず、どのような用途で使うのか、ということ。会社に持っていくのか、社内でも持ち歩くことが多いのか、アウトドアシーンで使うのか。どういうシチュエーションで使うかによって向いている容量もデザインも変わってくるので、使うシーンを想定して選ぶのがおすすめです」
お手入れが楽で汚れも付きにくい。基本性能が上がった定番モデル
まずは、長くマイボトルを販売し続けているメーカーの定番モデルをご紹介。各メーカーとも軽量・コンパクトなだけでなく年々進化を遂げていて、最新モデルはパーツが減って洗いやすくなっていたり、食洗機が使えたり、炭酸飲料にも対応していたりと便利な機能が盛り込まれ、それぞれに基本性能が上がっています。
「象印の『ステンレスマグ SM-ZBシリーズ』は、せんとパッキンがひとつになった『シームレスせん』を搭載しているのが特長です。パッキンを外して洗わずに済むのでお手入れが簡単ですし、付け忘れや、うっかりなくしてしまうこともありません。本体の内側には汚れやニオイがつきにくいコーティングが施されています」
サイズは6.5×21.5cm(直径×高さ)、重さは230g。カラーバリエーションは落ち着いたシックなトーンを揃えているのも魅力です。
続いてはタイガー魔法瓶の注目モデルが登場。ステンレス製の真空2重構造により高い保冷・保温力をキープできる人気アイテムです。
「タイガーの『真空断熱炭酸ボトル』は、名前の通り炭酸飲料対応のモデルです。吹きこぼれ防止の炭酸ガス抜き機構で、ふたを閉めている時は炭酸ガスをしっかりと閉じ込め、ふたを開けた時は炭酸ガスを先に抜くため飲料の吹き出しや飛び散りを防いでくれます。しかもボトル内部の凹凸が少ないスーパークリーンPlus加工により、炭酸が気化しにくく、汚れやニオイがつきにくくなっています。最近はこの商品のように、キャリー用のハンドル付きモデルがかなり増えていますね」
サイズは6.6×24.3cm(直径×高さ)、重さは220g。内部の加工はサビにも強いため、塩分が含まれるスポーツドリンクを入れることもできます。
頑丈でスタイリッシュな海外アウトドアブランドも人気
伊藤さんの「キャリータイプが増えている」という言葉通り、アウトドア系ブランドのボトルも多くがキャリータイプとなっています。アウトドアシーンでもそうですが、会社内や出先でも、「ボトル単体で持ち運びやすいもの」というニーズがあるようです。
「スタンレーの『ゴー真空ボトル』は、カラビナのようなフィンガーループ付きで持ち運びにも便利です。ふたはスクリューですが、透明な内ふたがついているので氷を入れてもボコッと顔に落ちてくることもなく飲みやすくなっています。海外のアウトドア系ブランドは頑丈でオシャレなデザインが多いのも特長ですね」
サイズは8.3×7.65×19.7cm(幅×奥行×高さ)、重さは344g。普段使いからアウトドアまで、幅広いシーンで使える1本です。
スタンレーと並び、アウトドアブランドらしいデザイン性と個性的なカラーバリエーションで人気なのが、アメリカ・オレゴン州発のボトルブランド「ハイドロフラスク」の商品です。
「ロゴマークも色味もかわいらしく、デザイン重視のお客様に人気があるボトルです。スクリューのふたを採用し、開ければそのままゴクゴク飲めるシンプルな構造も好評。持ち手のストラップは柔らかな素材を使っているので、いろいろなところに引っかけられるのも便利です」
サイズは7.4×15cm(直径×高さ)、重さは258g。こちらもステンレスを二重にした真空断熱構造で、保冷最大24時間、保温最大6時間と優れた性能を発揮してくれます。
指名買いも多いサーモスは独自の機構で信頼性を獲得
次に紹介してもらったのは、マグボトルでは定番中の定番、サーモスの商品です。ふたをワンプッシュで開ける独自構造が気に入って長く使い続けているお客様も多く、買い替え時もサーモス一択で指名買いする人が多いといいます。
「なかでも人気なのが、サーモスではスタンダードな『真空断熱ケータイマグJOKシリーズ』です。スリムなので小さなバッグにも入れやすく、ワンタッチオープンですぐに飲めるのがいいところ。ふたの部分にロックが付いているので、うっかり開いてしまう心配もありません。ふたや飲み口のユニットはパーツが多いですが、すべて取り外して洗えるので清潔な状態を保つことができます。しかも本体、パーツともに食洗機対応なので、お手入れも手間がかかりません」
サイズは6.5×7.5×18cm(幅×奥行×高さ)、重さは200g。魔法瓶構造の高い保冷・保温力で、スポーツ飲料も入れることができます。
「大容量派には保冷専用のスポーツボトルがおすすめです。ふたはスクリュータイプですが素早く開けることができる構造で、勢いよく飲んでもしっかり口の中に納まるような飲み口に。口径が5.4cmもあるので大きな氷が入れやすく、ボトルの底に衝撃をガードするシリコンカバーがついているのも気が利いています」
サイズは8.5×9×22.5cm(幅×奥行×高さ)、重さは300g。こちらもスポーツ飲料に対応。サイズ展開もあり、さらに大きいモデルも販売しています。
常温モデルはシンプルながらオシャレで驚きの軽さ
数ある商品群の中には保冷・保温機能を持たない常温専用ボトルもラインナップされていて、意外にもよく売れているそうです。
「最近はドリンクを常温で飲む人が増えています。実は私もその1人ですが、冷たい飲み物が苦手、体を冷やさないように常温の飲み物を、というニーズがあり、さまざまなメーカーが常温仕様のボトルを出しているんです」
その特長は、本体がとても軽くリーズナブルなところ。使う素材もさまざまで、どれもスタイリッシュなデザインに仕上げられています。
「例えば、スイスのメーカー、シグの『マイプラネット』はボトル本体に100%リサイクルアルミ、キャップにセルロースなどの天然素材を使用した、地球にやさしいエコボトルです。継ぎ目がないシンプルなデザインで何となくレトロな雰囲気も感じさせます」
「キントーの『ウォーターボトル』は丸みのあるフォルムと中身が見える透明のクリアボトルで、ファッションの一部としても楽しめるようなデザインです。手にフィットするハンドル付きでバッグからの出し入れも楽にできます」
どちらもシンプルな構造ながら、オシャレに見せるこだわりが満載。もちろん日常使いに耐え得る素材・構造になっているので、安心して使うことができますよ。
スタンレーのストロー付きモデルは車の運転時にも最適
次に紹介するのはスタンレーのストロー付きモデルです。マイボトルと呼ぶにはフォルムがイレギュラーですが、保冷専用ながら様々なシーンで便利に使えると爆売れしているそうです。
「ステンレスのタンブラーと同じような構造ですが、特徴的なのがふたの部分。ストローを外して上部ふたのスライドカバーを回転させると飲み口が現れ、飲み口を隠せばシンプルなふたとして使うこともできます。つまり、ふた、ストロー、飲み口と3通りの使い方ができるわけです。ストローがあると車の運転時に便利だと購入されるお客様もいて、幅広い用途で使われていると感じます」
サイズは9×22.9cm(直径×高さ)、重さは313g。リサイクルステンレスを使用した環境にもやさしい商品で、自宅でもオフィスでも使いやすい0.68Lという容量も人気の秘密です。ふたは完全密閉ではなく、逆さにしたり、過度に傾けると漏れ、あふれが発生するので、利用シーンによっては注意が必要です。
最後に、伊藤さんにマイボトル購入時の注意点を聞いてみました。
「商品によってはホットドリンクに対応していない保冷専用のタイプ、保温・保冷効果のない常温仕様のタイプなどがあるので、しっかり確認してからご購入ください。また、炭酸飲料やスポーツドリンクなどは対応していないものもあるので、主にどんなドリンクを入れたいのかを考えて、どれを買ったらいいのか悩んでしまった場合はスタッフにご相談いただければと思います。パッキンなどの消耗品パーツは個別に販売しているので、破損したパーツのみを交換すれば長く使うことができますよ」
なお、記事内の価格は取材(6月24日)時点のものです。