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ゴールデンウィークの旅をiPhoneで美しく残すコツ

ロンドン郊外にあるボンベイ・サファイアの蒸溜所で。超広角カメラで青空と施設をフレームに収めた

いよいよゴールデンウィークがやってきます。今年は久しぶりの遠出や海外旅行を考えている人も多いのではないでしょうか? 楽しい旅の様子はしっかりと写真に収めたいものです。旅のお供といえばやはり「スマートフォン」ですよね。地図や乗車券、決済などに大活躍する優れものですが、特に「iPhone」はデジタルカメラをしのぐ利便性で、思い出を鮮明に記録できるのです。今回はそのTipsをお伝えしようと思います。

タクシーの後部座席からロサンゼルスのダウンタウンを。移動中の撮影も旅行写真の醍醐味
旅のスタイルを記録しておくと、次回の遠出に役立ちます。どんなバッグでどこに行ったかを撮影しておくといいでしょう

Tips 1:搭載されているカメラをすべて使ってみましょう

観光地でiPhoneを使って撮影している人を観察していると、デフォルトで立ち上がる「メインカメラ」のみで撮っているのを多く見かけます。楽に素早く撮影できるからだと思いますが、その場の雰囲気をうまく記録できるように、今回使用した「iPhone 15 Pro Max」などの場合は、搭載されている3つのカメラを有効活用してみましょう。

超広角カメラ
メインカメラ
メインカメラ(2倍)
望遠カメラ

このように同じ場所で撮っても大きく印象が異なることが分かるでしょう。特に超広角カメラのワイド感と、望遠カメラの迫力はなかなかのものです。写りもとても鮮明ですね。

シーンに応じてカメラを切り換えたり、縦位置と横位置を撮っておくと旅の思い出が深まること間違いなしです。

食事の時はフードだけでなくメニューも撮っておきましょう。円安の今、いくらで食べたのかを後で見返すと面白いですよ

Tips 2:バッテリーの残量には注意しましょう

多くの写真を撮影すると思い出も鮮明に残せますが、撮影しすぎてiPhoneのバッテリーがなくならないようにしたいものです。もしバッテリーが空になってしまうと、地図や交通情報も見られなくなりますし、最悪の場合は交通機関に乗ることもできなくなってしまう恐れがあります。

モバイルバッテリーを用意しておくと安心ですが、電源供給機能があるMagSafe対応ワイヤレスシャッター付カメラグリップを使えば、撮影も快適になりますし、いざというときに充電も可能です。

この「ShiftCam」の「SnapGrip」はグリップ感もよく、シャッターボタンの感触もいいので重宝しています。マグネットでiPhoneの背面に装着し、Bluetoothでペアリングすればグリップに設けられたシャッターボタンで撮影が可能です。iPhoneのバッテリーが減ったら、装着したまま充電もできるのが便利ですよ。周辺機器にライトや三脚も用意されているので、撮影がより楽しくなります。

Tips 3:撮影地の情報をみてみる

旅から帰ってきて写真を見返したときに「あれ、これどこで撮ったんだっけ?」と思うことはないでしょうか。そんな時は「写真」アプリを活用しましょう。「設定」で位置情報がオンになっていれば、カメラロールの写真を上にスワイプすると、撮影情報と同時に撮影地の地図が表示されます。地図をタップすれば「マップ」アプリで撮影現場を思い出すことができるでしょう。

「調べる」アイコンをタップすれば写っているものの情報も表示されます。この写真の場合は写っている「由布岳」のWikipediaリンクなどが現れました。タップすればより詳しい情報にアクセス可能です。場所や建物だけでなく動植物なども検索可能なので、旅先でわからないことがあれば、まず撮影をして「写真」アプリで調べてみるのもいいでしょう。

旅写真好きとしては飛行機は絶対に窓際席をチョイス。久しぶりの街を上空から撮影するのもオツなものです

Tips 4:パノラマモードを使って雄大な風景を

有名スポットや雄大な景色は「パノラマ」で撮影してみましょう。「カメラ」を立ち上げて「パノラマ」を選び、ガイド線に従ってカメラを動かせばOKです。カンタンですよね? デフォルトでは左から右へ動かすように表示されますが、矢印をタップすれば逆方向に動かすようにもできます。手だけでなく身体全体を振るように動かすとうまく撮れますよ。ちなみに縦方向のパノラマ撮影も可能です。高層ビルや展望台などでチャレンジしてみてください。

パノラマモードを使った作例
店内や室内では超広角カメラが役に立ちます。雰囲気を広く丸ごと写しとることができるのでドンドン使ってみましょう

Tips 5:薄くて携行に便利なモバイル三脚が便利です

友人や家族と旅に出ると一緒に記念写真を撮ったり、ときには動画やタイムラプスを撮影したくなることがあります。そんなときは、iPhoneをバッグや壁に立てかけたりして撮ることが多かったのですが、この薄くて背面にMagSafeで装着可能な三脚を手に入れてからは撮影がグンと楽になりました。カメラバッグやアクセサリーで有名な「Peak Design」の「モバイルトライポッド」がそれです。

板状のスリムな形から足をグイッと反転させて使います。足先にはラバーが施されているのでしっかりと立ってくれますよ。

縦位置でも横位置でもしっかりとマグネットで吸着するので、長時間のタイムラプス撮影でも安心です。このカットでは同社の「エブリデイケース」に入れて使っていますが、ケースなしのiPhone 15 Pro Maxでもちゃんと使用可能です。

Tips 6:便利アプリを使って撮影に生かしましょう

旅先ではさまざまなアプリを使って撮影に役立てています。

たとえば山に行って「あの遠くの山々の名前はなんだろう?」と思ったときには「PeakFinder」が役立ちます。アプリを立ち上げてiPhoneをかざせば、スクリーンに山の名前や標高が即座に表示されることでしょう。これで山座同定も楽チンですね。黄道も分かるので日の出や日の入り撮影でも頼りになりますよ。

「FlightRader24」も楽しいアプリです。頭上を飛んでいる飛行機の便名や行き先が分かるからです。

これもアプリを立ち上げればすぐさま飛行機の行き先がわかります。一番面白いのは自分が搭乗しているときです。機内Wi-Fiが設置された航空機に乗っているときに、自機の情報を見てみると、窓の外に見える景色がどの辺りなのか、何時に到着するのかが丸わかりです。オススメですよ。

近ごろのiPhoneは夜にも強いので「ちょっと暗いかな?」というシチュエーションでもキレイに撮影できます。低照度の場所では「ナイトモード」が発動するので、しっかりと端末をホールドしてシャッターを押せば美しい夜景が撮れることでしょう。ただ強力な点光源には注意が必要です。このロンドンでのカットのようにゴーストが発生してしまいます。ある程度は諦めが肝心です

まとめ

旅の記録をうまく残すには、数多くのシャッターを切ることです。移動した先々だけでなく、移動中も撮ってみるといいでしょう。駅や空港と交通機関、レストランや酒場、出会った人々など「いいな!」と感じたらiPhoneのシャッターボタンを押すことです。

くれぐれも落下や紛失、事故にはお気をつけていい旅を!

三井 公一

有限会社サスラウ 代表。 新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。 雑誌、広告、ウェブ、ストックフォト、ムービー撮影や、執筆、セミナーなども行っている。Twitter:@sasurau、Instagram:sasurau