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自分の場所だけ温もり強化 おすすめパーソナル暖房
2023年11月25日 09:30
だんだんと寒さが増してきて、そろそろ冬も本番。家事や仕事の際に「特に自分の場所だけを温めたい」と思う人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、最新の暖房器具を数多く取り揃えるビックカメラ 有楽町店・家電コーナーの青木唯さんに、自分だけを温めるパーソナル暖房のトレンドやおすすめの商品を聞いてきました。
「今年は例年以上に、身につけて温めるタイプの商品が多くラインナップされています。なかでも着る電気毛布や蓄熱式の湯たんぽなどは早くも人気です。最近は素材やデザインなどのバリエーションが増えているので、より自分好みのものが選べるようになっています。身につけるタイプの暖房器具は電気代も抑えられるので、節電できることも人気の要因のようです」
いつでもどこでもあったか! 人気の「着る電気毛布」
まず紹介してもらったのは、人気商品のひとつ「着る電気毛布」です。ヤマゼンの「くるみケット」シリーズは一人だけ温まるのに効率がよく、「着るこたつ」とも呼ばれています。移動しやすい工夫も見られるので、家事などで動き回る時にも便利です。
「オーバーオールのようなデザインの『くるみケット 3WAY』は、広げればひざかけにもなり、ファスナーを上げるとスリットが入って歩きやすくなるという万能なアイテムです。足先まで覆うことができるポケット付きで、胸元には手を入れられるポケットもあるので手足が冷えやすい人も安心。着るだけでもあったかですが、コードを接続すれば温度調節が可能な電気毛布に早変わり。これならごろ寝をしても底冷えを感じずに済みます」
サイズは約115×65cm(縦×横)、着用時ウエスト最大約130cm、重さは約1.4kg(コントローラー含む)。適応身長は150~180cm。
「もうひとつの『くるみケット』はポンチョのようなオーバータイプ。こちらはコードレスでヒーターを使えるのが特徴で、お手持ちのモバイルバッテリーで温めることができます。コードレスで軽く、足元も動きやすいので着たままの作業もらくらく。キッチンなどは暖房が効いていないことも多いので、これがあればエアコンが効いた部屋やこたつから出られずに家事が滞ることもなさそうです」
サイズは約105×120cm(縦×横)、重さは約1kg。脱着と移動にこだわったデザインで、肩甲骨周辺、腰、背中部分と4カ所のヒーターが内蔵されています。家事などで動きまわるシーンではオーバータイプ、リビングでゆったりしたり、仕事をしたりと動きが少ないシーンでは3WAYを使うのがよさそうです。
冷えは足元から。とにかく足を温めたいならこちら
「足元を集中的に温めたい人には、足温器やパネルヒーターがおすすめ」と青木さん。体が温まっても足元だけは冷えてしまう、という人は、足元をしっかりと温める暖房器具を併用するのがおすすめです。
「デスクやリビングは足元が冷えやすいので、足元までしっかり温めると体感温度も変わってきます。パナソニックの『足温器』は足先までしっかりカバーしてくれるだけでなく、1時間使用で約0.3円という節電アイテム。マイクロファイバー使用で肌触りがいいので、裸足でも快適です」
サイズは約29×39×5cm(縦×横×厚さ)、重さは約0.6kg。
「仕事などでデスクを使うなら、ヤマゼンの『フリース付きパネルヒーター』がおすすめです。通常のパネルヒーターは足元を囲むようなコの字型ですが、この商品は底面もあって足先も温めてくれます。しかもフリースのブランケット付きなので、膝にかけてパネルを覆ってしまえばこたつのように温まります」
サイズは約50×30×50cm(幅×奥行×高さ)、重さは1.6kg。折りたたんでデスク下に立てて置けるので、収納にも場所をとりません。
定番のマットや毛布はどこでも使える万能選手
ひとつ持っていると便利なのが、定番の電気マットや電気毛布です。現在は様々な暖房器具が揃っていますが、パーソナルなスペースのみを温める、という点ではかなり優れているといえます。
「1時間で1円かからないものが多く、節電につながる電気マットはお問い合わせの多い商品です。なかでも小さいマットはソファやイスに敷いてお尻を温めたり、足元に敷いたりできるのでとても便利。KODENの電気マットはフランネル素材でふかふかと触り心地がよく、強弱の温度調整が可能で、1時間あたりの電気代も0.54円で済みます」
「電気毛布も今年はデザインや素材のバリエーションが豊富に揃っています。サイズも大きいものから小さいものまであり、掛け専用、敷き専用、掛け敷き両用タイプなど用途によって選ぶこともできます」
掛け敷き両用は厚みがあり、より温かさを感じられるアイテムです。ビックカメラでは電気毛布をパッケージから出して展示しているので、購入前に素材感や大きさを確かめることができます。電気毛布は直接肌に触れるものなので、肌触りはしっかりチェックしておきましょう。
体に当てて使う湯たんぽやカイロは蓄電式のコードレスが主流
蓄熱式のコードレスタイプが増えていて、表生地の素材も選べるようになった湯たんぽ。青木さんもこの冬の注目アイテムとして挙げていて、ご自身も愛用しているそうです。
「商品にもよりますが、湯たんぽはだいたい15分の蓄熱で、体に直接当てて使う場合は連続4時間くらい、お布団などでは8時間くらい使えます。なかでもスリーアップの『ぬくぬく』はかわいらしいネコ型で人気が高い商品です。ネコの毛のような質感に徹底的にこだわっていて、ネコを抱いているような感覚でとても癒やされます。私は布団の中でおなかに当てて寝ていますが、朝まで温かさが持続。安心できるほどよい重さもいい感じです」
サイズは23×28×5cm(幅×奥行×高さ)、重さは1.7kg。ネコ型以外にシンプルな形のものもラインナップされています。
「蓄熱式の湯たんぽは充電しながら使うことができないので『長時間つけっぱなしで使いたい』、『充電が面倒』、という方には電気あんかをおすすめしています。昔ながらのあんかも、根強い人気があるんですよ」
体に当てて暖を取るアイテムとして、忘れてはならないのがカイロです。使い捨てカイロが主流ですが、ここ数年は利便性やエコを考えて充電式カイロを使われる方も増えているそうです。
「携帯用カイロは昨年と比べても取り扱う商品数が増えています。蓄電式でモバイルバッテリーとして使えるものが多く、おしゃれなデザインや持ち運びに便利なコンパクトタイプのものが増えている印象です。スタイリッシュな絵柄があしらわれたエレスの『イーカイロ カレ』もUSB充電式で、丸みのある握りやすい形も人気の秘密。電源を入れるとすぐに温まるし、ゴミも出ないのでエコ。しかもLEDライト付きなので暗い場所でも役に立ちます」
サイズは約60×22×60mm(幅×奥行×高さ)。重さは約64g。3時間の充電で3~4時間使用可能。デザインに合わせたストラップ付きです。
狭い空間を効率よく温めるコンパクトなファンヒーター
パーソナルな空間を全体的に温めたいなら、ファンヒーターが便利です。最近ではコンパクトタイプでも大風量やセンサー付きなど、機能性の高いものが多いので、使う場所や欲しい機能を踏まえて選ぶといいでしょう。
「コンパクトタイプではパナソニックのセラミックファンヒーターが人気です。コンパクトなのにパワフルな温風で、可変ルーバーで風向きを変えることもできます。防水機能まではいきませんが、水滴に強く濡れた手で操作できるタイプなので脱衣所やキッチンなどの水回りで使うにはとくにおすすめです」
サイズは28×13.5×31.5cm(幅×奥行×高さ)、重さは約2.5kg。
「もう少し広い範囲を温めたいなら、首振りができるヤマゼンの『大風量セラミックファンヒーター』ですね。昨年から引き続き人気の商品ですが、コンパクトサイズで首振りができる商品は意外と少ないですし、機能性が高くコスパのいい商品だと思います」
サイズは約25.9×21×45.5cm(幅×奥行×高さ)、重さは約3kg。パワフルな温風が素早く暖め、本体転倒時には電源がオフになる安全設計も魅力です。
最後に、パーソナル暖房の上手な選び方について聞いてみました。
「足元の冷えが気になる、ソファに座っている時に手が冷たくなる、と、人により冷えを強く感じる部分は異なるものです。まずは、自分は体のどの部分の冷えが気になるのかを考えて、その部分を集中的に温めることができる商品を選ぶのがいいと思います。また、せっかく温めた空気が逃げないように工夫すれば暖房効率も良くなります。ブランケットなど手持ちのものをうまく組み合わせて、暖かく快適な時間をお過ごしください」
なお、価格は11月10日時点の店頭価格です。