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12月は「ふるさと納税」 今年の変更点や各サイトの特徴は?

12月に入り、2022年の「ふるさと納税」も残すところ1カ月を切りました。

ふるさと納税は、生まれ育った故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。一般的に自治体に寄付をした場合、確定申告を行ない、寄付金額の一部が所得税および住民税から控除されます。ふるさと納税の場合は、原則として寄付金から2,000円を除いた“全額”が控除の対象となります。

自治体に寄付することで、その地域の名産品などを「返礼品」として受け取れるのがふるさと納税の大きな特徴。返礼品は「寄付額の3割以下の地場産品」といった条件はありますが、全国の名産品を楽しめ、税控除も受けられるのでお得な制度といえます。

ふるさと納税の申込みは1年区切りで、年内ならいつでも申し込めますが、多くのふるさと納税ポータルサイトでは、受付終了直前の12月が申し込みのピークとなっています。

なお、ふるさと納税を行ない、所得税・住民税の控除を受けるためには、原則として確定申告が必要となります。ただ、ふるさと納税をしなければ、確定申告は不要な人のために、「ワンストップ特例申請」も用意されています。

税金控除の手続き(出典:ふるさとチョイス)

ワンストップ特例申請は、寄付した自治体に書類を郵送することで確定申告が不要になる制度。2022年分からは、寄付した自治体とポータルサイトによっては、ワンストップ特例申請書類の郵送が不要になり、オンラインで完結できるようにもなりました。

ワンストップ特例制度(出典:ふるさとチョイス)
2022年分からは、オンライン申請できる自治体とポータルサイトも(出典:楽天ふるさと納税)

「ふるさと納税ポータルサイト」は、各自治体の返礼品などの情報がまとめられており、そこからふるさと納税の申込みもできます。ポータルサイトは多数用意されており、それぞれ特徴が異なります。

参加している自治体や返礼品が一番多いのは「ふるさとチョイス」で、1,600団体以上。「楽天ふるさと納税」は、楽天市場や楽天ポイントなどを使っている人であればよりお得になるなど、利用者の生活シーンによってお得なサイトも変わってきます。

先述したワンストップ特例申請のオンライン完結は、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるなびが対応することを発表しています(12月現在)。

ここでは主要なふるさと納税ポータルサイトについて簡単に紹介します。

ふるさとチョイス

契約自治体:1,600団体超(2022年10月)
返礼品:46万点超(2022年10月)
決済手段:クレジットカード、楽天ペイ、Amazon Pay、d払い、au PAY、ソフトバンクまとめて支払い、PayPal、メルペイ、Paidy、PayPal、ネットバンク支払い、コンビニ支払いなど(自治体によって異なる)

最大手のふるさとチョイスは、契約自治体数や返礼品の数が最も多く、自治体や返礼品での検索のほか、人気ランキングやリピーターが多いお礼など、様々な「特集」から選べるようになっています。

ポイント制を導入しているのも特徴。欲しい返礼品がすぐに決まらない場合でも、対象の自治体に寄付をしてポイントを貯めて、後日ポイントから返礼品に交換できる制度を導入しています。寄付はポイントを取得した時点で成立し、有効期限内であれば年をまたいで返礼品を交換できます。ポイントを積み立てて高額な返礼品を選ぶといった使い方も可能。

また、決済手段が多数用意されており、PayPayやd払い、Amazon Pay、楽天ペイなどの決済サービスがキャンペーンを実施。ふるさとチョイスでの利用での優遇を行なっています。

楽天ふるさと納税

契約自治体:1,542自治体(2022年11月30日)
返礼品:440,431点(2022年11月30日)
決済手段:クレジットカード、楽天ポイントほか(自治体によって異なる)

「楽天ふるさと納税」は、楽天市場など、楽天ユーザーがよりお得に使えるポイント優遇などが大きな特徴。楽天市場からも利用できるので、楽天ユーザーにとって使いやすく、お得なサービスと言えます。

楽天カードで+2%、楽天モバイルユーザーは+1%、アプリ利用で0.5%など、ポイント優遇も充実。返礼品の数も40万点以上と選択肢も豊富です。また、楽天ポイントを使った寄付に対応していることも大きな特徴です。

2022年分からは、自治体によってはワンストップ特例申請がオンライン対応するようになりました。詳細は12月中に案内されますが、2022年に寄付した分はすべて対象となります。

さとふる

契約自治体:1,198自治体(2022年11月)
返礼品:40万点超(2022年11月30日)
決済手段:クレジットカード、コンビニ支払い、PayPayオンライン決済、ソフトバンクまとめて支払い、au かんたん決済、d払い、Pay-easyなど(自治体によって異なる)

スマートフォンアプリが用意されており、お気に入り登録や検索、発送のプッシュ通知、控除手続きの進行状況確認などに対応しています。

さとふるもワンストップ特例申請がオンラインに対応。9月のサービス開始時点で、583自治体が対象となります。またオンライン申請は、 さとふるサイトと連携したLINEでふるさと納税、Yahoo!ショッピング版さとふるやPayPay版さとふるも利用できます。

寄付額に対して最大7%のさとふるマイポイントを付与

ソフトバンクグループのため、PayPayオンライン決済にも対応。12月はアプリ限定で、寄付額に対して最大7%のさとふるマイポイントをプレゼントしています。さとふるマイポイントはPayPayポイントに交換可能です。

11月29日からは、一部の自治体で、返礼品として「PayPay商品券」も選べるように。PayPayアプリ上で残高のように商品券を使え、寄付した自治体内の飲食、アクティビティ、宿泊施設での決済に利用できます。サービス開始時点では30の自治体が対応し、さらに168自治体が追加される予定です。

ふるなび

契約自治体:1,000自治体超(2022年10月)
返礼品:約35万点(2022年10月)
決済手段:クレジットカード、Amazon Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い

ふるなびでは、寄付をすると寄付金額の1%のふるなびコインがもらえ、コインはAmazonギフト券やPayPay残高、dポイント、楽天ポイントなどに交換できます。各種キャンペーンの併用で還元率のアップも可能となっています。ふるなびコインは返礼品のレビューを投稿することでも取得可能。

ふるなびもポイント制度を導入しており、対象の自治体に寄付するとポイントが付与されます。ポイントはふるなびカタログに掲載されている特産品と交換可能。ポイントは無期限で利用でき、翌年同じ自治体に寄付してポイントを積み立てることもできます。

2022年12月からは、ワンストップ特例制度における申請をオンラインで完結するサービスも開始。サービス開始時点で64自治体が対応しており、今後も順次追加される予定です。

また、旅行を中心とした「ふるなびトラベル」、クラウドファンディング型ふるさと納税サイト「ふるなびクラウドファンディング」などテーマごとにわかりやすいサイト展開がなされているほか、寄付金額50万円以上の人を対象にした、納税代行サービス「ふるなびプレミアム」なども展開してます。

au PAY ふるさと納税

契約自治体:950以上(2022年11月)
返礼品:29万点以上(2022年9月)
決済手段:クレジットカード、auかんたん決済、Pontaポイント

au PAY ふるさと納税の特徴は、寄付額に応じてPontaポイントが付与されることと、Pontaポイントを使えること。auの契約者やPontaユーザーにはメリットが大きいサイトです。なお、付与されるPontaポイントは、au PAY マーケット限定で利用できます。

返礼品の特集ページも多数用意しており、「ふるさとが誇る家電特集」「レビュー評価の高い返礼品特集」「おせち特集」などジャンルを絞って選べます。

生活スタイルにあったサイト選択を

上記以外にも、JTB系で旅行ジャンルに強い「ふるぽ」や、ANAマイルが貯まる「ANAのふるさと納税」、JALのマイルが貯まる「JALのふるさと納税」、JRE POINTが使える「JRE MALL ふるさと納税」など特徴あるポータルサイトが多数展開されています。

また、寄付する前に「ふるさと納税」で控除される上限額の確認も必要です。各ポータルサイトでは、年収や家族構成を入力して上限額を確認できるシミュレータなども用意していますので、これらであらかじめ確認しておきましょう。

いちばん重要なのは、寄付したい自治体が「そのポータルサイトに入っているか」です。

その点では自治体や返礼品数が多い「ふるさとチョイス」は、有力な選択肢です。また、楽天のサービスの利用者であれば、「楽天ふるさと納税」を中心に探せばポイント優遇等のメリットが受けられますし、同様にPayPayユーザーであれば「さとふる」がお得になる可能性が高いといえます。Amazon利用が多い人は、ギフト券還元がある「ふるなび」も選択肢になると思います。

返礼品が多すぎてどれを選んでいいかわからない、確定申告をしないから手続きはすべてオンラインで済ませたいという人は、ワンストップ特例申請をオンラインで完結できる自治体・ポータルサイトを使うというのも選択肢の1つです。自分の生活シーンにあったサイトを選ぶとよいでしょう。