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親のマイナポイント申請をお手伝い WAONで1.5万円貰う
2022年8月12日 09:30
マイナンバーカードの普及促進事業「マイナポイント第2弾」が6月30日にスタートしてから、まもなく1カ月半を迎えます。カードの未取得者であれば最大2万円分のポイントが貰えるという魅力的な制度ですが、スマホなどのデジタル機器が苦手な方などは「手続きが面倒そう」といった理由でまだ申請していない方も多いのでは?
しかし、ご心配なく。そうした方々でもご家族が手伝ってあげればマイナポイント第2弾の適用を受けることができます。今回は筆者の親(80代、スマホ未使用)が電子マネー「WAON」でポイントを取得したケースについてご説明します。
シニア層こそマイナンバーカードが必要 ポイントもガッチリ貰おう
政府が実施しているマイナポイント第2弾は、細かくみると3つの施策に分かれています。施策1が、マイナンバーカードの新規取得に対して最大5,000円分のポイントを付与するもの。電子マネー・クレジットカードなどの決済サービスを紐付け、それらで実際に決済することでポイントが貰えます。
そして6月30日にスタートしたのが、施策2である健康保険証としての利用申込み、施策3の公金受取口座の登録に対するポイント付与です。それぞれの付与額は7500円分。施策2と施策3の合計で15,000円分のポイントが貰えます。
マイナンバーカードをまだ持っていない……という方は、Impress Watchのバックナンバーを参照して、新規発行を検討してみてください。この7月末から順次、マイナンバーカード未取得者に対して申請書を郵送する取り組みがスタートしています。この申請書があれば、あとはスマートフォンで写真を撮り、オンラインで手続きできます。
ただ「スマートフォンで簡単申請……なんて言われても、できんものはできん!」という方もいらっしゃるでしょう。例えば筆者の親は80歳を超えていて、ITとは無縁の生活です。しかし、それでもマイナンバーカードを持っています。郵便で届いた申請書に、街角の証明写真機で撮った写真を貼り付けるという、極めてアナログな手法ではありますが、手続きを完遂しました。
おもな用途は身分証明とのこと。運転免許証はすでに期限切れ、かといってコロナワクチン接種時の本人確認、博物館・美術館などで高齢者割引をうける際の年齢確認などで身分証明が必要なシーンはままあります。やはりシニア層とマイナンバーカードの相性は良いのでしょう。
一方で、最寄りのスーパーでキャッシュレス化が進展した影響もあり、電子マネーの「WAON」をかなり積極的に使うようになっています。そうしたタイミングでマイナポイントのCMやポスターを見たらしく、筆者に「マイナポイントって私でも貰えるの?」と聞いてきたので、申請をサポートしてあげたことがかつてありました。
そこにきて、今度のマイナポイント第2弾です。正直なところ、親に「マイナンバーカードが保険証として使えるようになるけど、対応している医療機関はまだ少ないよ」「公金受取口座を登録すると、以前の『特別定額給付金』みたいなのが再実施されたら素早く給付されるよ」といくら説明しても、ディテールを完全には理解できていないようです。とはいえ、カードを持っていて、電子マネーもすでに使っている以上、ポイント申請のハードルが限りなく低い部類であるのも確か。そこで筆者から提案して、マイナポイント第2弾を申請することとしました。
マイナンバーカードさえあれば誰のスマホからでもポイント申請OK
では実際の手続きの流れを見ていきましょう。用意したのは筆者の親のマイナンバーカードと、子である筆者が日常的に利用しているスマートフォン。あくまで手続きさえできればいいので、親自身がスマートフォンを所有している必要はありません。
またマイナポイントの申請にあたっては、「決済サービスとの紐付け」の概念があることにも注意しましょう。マイナポイント申請に対応した決済サービスは複数あり、交通系ICカードのSuica、QRコード決済のPayPay、大手クレジットカード各社などから任意に選ぶことになります。
今回のケースでは、筆者の親にとって最も身近なWAONを選択しました。WAONでは、マイナポイント申請に特化した「WAONマイナポイント申込アプリ」が公開されているので、これをスマートフォンにインストールします。また「マイナポイントアプリ」(総務省自治行政局)も申請に必須となるので、用意しておきます。ここではAndroidスマートフォンを使いましたが、比較的古いiOS端末、例えばiPhone 7でも申請はできます。
もう1つアドバイスとして、さらに別の「マイナポータルアプリ」を使って、公金受取口座の登録を事前に済ませておくと良いでしょう。ポイント申請後に改めて口座登録することはできるのですが、事前に済ませておいたほうがなにかとスムーズなのです。具体的な手続きは以下の記事を参考にしてください。
この後は、基本的に「WAONマイナポイント申込アプリ」を操作していくだけで申請が完了します。親に画面を見てもらいつつ、同アプリを起動して利用規約への同意ボタンをタップすると、画面に案内が出ますから、それに沿って操作しましょう。
スマートフォンの背面にWAONカードをかざし、シリアル番号を認識させたら、ここからがマイナンバーカードの出番です。数字4桁の暗証番号(公的個人認証サービス利用証明パスワード)を親に入力してもらい、やはりマイナンバーカードをスマートフォンにかざします。暗証番号を3回連続で間違えるとロックがかかってしまい、その解除に大きな手間がかかる(基本的には役所の窓口で手続き)ので、そこだけはくれぐれも慎重に。
マイナンバーカード認証さえクリアすれば、後は比較的簡単です。前述の施策1~3のどれを適用するか選んで決定。あとは規約同意などの確認ボタンをタップしていきます。最終的に「マイナポイント申込結果を確認ください」の画面で、申込処理番号が表示されるので、スクリーンショットを保存しておきましょう。
申込み後、申請状況などに不安がある場合は「マイナポイントアプリ」を使ってみましょう。マイナンバーカードでの認証が必要ですが「付与確定」など、もう少し踏み込んだステータスが確認できます。
WAONでマイナポイントを申請した場合、ポイントが受け取れるのは申請日の3日後からとなります。また、その受取作業はイオン銀行のATMか、イオン店頭などに設置されている「WAONステーション」「WAONチャージャーmini」などの端末で行ないます。そこで、ポイント相当分をWAONカードにチャージする格好です。申請しただけではWAONカードにポイントは反映されないのでご注意ください。
端末の種類によって若干表示が異なるようですが、「WAON受け取り」「電子マネー受け取り」などの文言を辿っていき、WAONカードをカードリーダーにタッチするなどの操作を行ないます。なお、電子マネーの受け取り時にマイナンバーカードは使いません。
これで全ての手続きが完了。マイナポイント相当分がWAONカードの電子マネー残高としてチャージされるので、あとは普段通りに買い物できます。ちなみに筆者の場合、親と一緒に買い物に出かけた際、店頭端末の操作にもつきあったので、滞りなく完了しました。もらった電子マネーは、野菜やら肉やら日常の買い物にすぐ使っていました。
ポイントを貰うためには、カードの申込みは'22年9月末までに!
今回は、マイナンバーカードをすでに取得しているシニア層が、マイナポイントのうち施策2・施策3だけを申請し、電子マネーのWAONで受け取るまでをご紹介しました。ユーザーによって実際の形態は異なり、これらからマイナンバーカード自体を申請したり、WAON以外の決済サービスを選択する等、色々細部で違いが出てくると思われます。急ぎすぎず、項目を1つ1つ確認しながらじっくりと進めてみてください。
ただ、そうした中で、意識しておいてほしい期限が2つあります。
まずマイナンバーカードの新規発行を9月末までに申し込んでおくこと。そして、マイナポイントの申請は2023年2月末までに行なわなければなりません。これまでの例を踏まえれば、延長の可能性はありますが、しかし現時点でこの2つの期限は絶対に意識しておきましょう。
マイナンバーカードの申込み期限こそ来月末に迫っていますが、トータルでみればスケジュールには余裕があります。例えば、8月の夏季休暇で帰省した時、親のマイナンバーカード申請を手伝い、年内に受け取っておいてもらう。そして年末年始に再度帰省したら、続いてマイナポイント申請を手伝う……。こうしたモデルケースは十分あり得ると思います。
お盆休みのシーズン、ご家族と久しぶりに会う機会も多いことでしょう。その際ぜひ、マイナポイントを話のきっかけにしてはいかがでしょうか?