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「Safari」は設定で使い勝手が大きく変わる︓iPhone設定チェック(4)
2021年6月23日 08:20
普段、Windowsを使っていてメインのWebブラウザーが「Chrome」の人も多いですよね。iPhoneでもChromeを導入しているのではないでしょうか。しかし、Apple純正のWebブラウザーは「Safari」。アプリからのリンクも基本Safariで開きますよね。iPhoneとの親和性が高いのです。
Mac使いには馴染みがあるSafariも、Chrome勢には違和感しかなかったりします。第4回では、そのあたりを解決できる設定を探っていこうと思います。標準設定のまま使っているなら使い勝手の向上が期待できます。
“通知”がうるさい!のストレスを解決︓iPhone設定チェック(1)
メールや電話を自分好みに設定する︓iPhone設定チェック(2)
Apple純正マップかGoogle Mapsかで悩む︓iPhone設定チェック(3)
Webサイト検索の基本[検索]と[一般]の項目
[設定]アプリから、Safariの設定を見ていきましょう。まずは基本の[検索]の項目。[検索エンジン]の標準は「Google」です。検索エンジンは、インターネット上にあるWebサイトや画像ファイルなどを検索するためのプログラムで、提供元により結果に違いが出てきます。あまり変更することはないと思いますので違いを見てみます。ここでは「東京タワー」と検索してみました。
「Google」と「Yahoo」は見慣れた検索結果ですね。「Baidu」「Sogou」「360 Search」は、結果に含まれる簡体字から想像できるように中国発の検索エンジン。「Bing」はマイクロソフト提供です。「DuckDuckGo」は利用者のプライバシー保護を第一としている検索エンジン(米国)、「Ecosia」もプライバシー保護を主張しています(独国)。それぞれ特徴はありますが、日本での利便性は「Google」か「Yahoo」が高いでしょう。
[検索エンジンの候補]と[Safari検索候補]は便利なような、不便なような……。筆者は両方ともOFFにしています。結果はそれぞれ以下の通り。
[クイックWebサイト検索]は、検索サイト名の一部とキーワードを組み合わせて検索し、検索サイト内でキーワードを検索すると自動的に「Webサイトショートカット」が追加されます。例えば、キーワードをWikipediaで直接検索したい時などに便利です。[トップヒットを事前に読み込む]は、上位の検索結果の内容を事前に読み込む設定です。
[一般]の項目では、Webサイトの閲覧に関する項目を設定します。[自動入力]では、氏名や住所、クレジットカード情報などを登録可能。頻繁に入力する情報ではないので筆者は使っていません。住所は辞書登録のほうが便利だと思います。
[よく閲覧するサイト]と[お気に入り]は、新規タブを開いた時に表示するブックマークのこと。[お気に入り]は任意のブックマークフォルダーに変更できます。[ポップアップブロック]はONでしょう。[コンテンツブロッカー]は広告ブロックアプリをインストールしていれば選択可能です。[ダウンロード]はファイルのダウンロード先のことで、標準では「iCloud」ですが、iPhone本体内部や外部のクラウドストレージも指定できます。
[タブ]は好みで、[プライバシーとセキュリティ]は標準で問題なし
[タブ]の項目は好みで。[タブバーを表示]と[タブにアイコンを表示]は横向きの表示の違い。[リンクを開く]はリンク長押し時のメニューが切り替わります。[タブを閉じる]は、開きっぱなしのタブを自動的に閉じるタイミングを指定します。
[プライバシーとセキュリティ]の項目は特に変更する必要はないでしょう。[すべてのCookieをブロック]はWebサイトの閲覧に支障があると思うのでOFF。それ以外の項目をOFFにする理由はありません。[履歴とWebサイトデータを消去]は履歴やCookieを消去します。
使い心地がよくなるかもしれない[Webサイトの設定]
[Webサイトの設定]の項目は使い勝手に影響します。上から順番に見ていましょう。[ページの拡大/縮小]はそのままの意味ですね。ディスプレイの大きいモデルなら拡大表示、小さいなら縮小表示などの調整で見やすくなります。[デスクトップ用Webサイトを表示]は、パソコン用のWebサイトを表示させるかどうかの設定。その他の項目もWebサイトの閲覧中に指定できますが、ここで自分好みの標準状態を設定可能です。
[リーダー]はWebサイトに指定される広告やメニューを非表示にしてテキストを読みやすくする機能です。ただし、リーダー表示にすると本来ページ内にある情報が表示されなかったり、表示が崩れて読みにくくなったりする場合もあります。例えばImpress Watchでは、トップページへのリンクや、ページの下部にある関連記事や関連リンクが表示されなくなります。この項目でまとめて設定するより、Webサイトごとにどちらが使いやすいかを確認しながら設定するほうが便利だと思います。
[コンテンツブロッカー]はONでいいでしょう。[カメラ][マイク][場所]は、閲覧中のWebサイトがカメラやマイクの使用、位置情報の取得を求めた時の動作を設定します。[確認]にしておくのが無難。特定のWebサイトのみ[許可]したいなら、先ほどの[Webサイトの設定]の画面で都度設定可能です。
[自動的にオフライン用に保存]は、リーディングリストに保存したWebサイトの内容を自動的に保存するかどうかの設定です。ONにしておくと自動的に保存されるので、電波の届かないオフラインの環境でも「後で読める」ということです。ただし、ストレージの残容量に影響することに注意してください。
謎の[詳細]項目
結論から言うと[詳細]の項目は変更する必要はありません。むしろ変更しないほうがいいです。[Webサイトデータ]は、キャッシュのことです。こまめにクリアする方もいるかもしれませんが、古いキャッシュデータから適当なタイミングで自動的に削除されるので心配無用です。[JavaScript]はON。現在のWebサイトはJavaScriptを多用しているため、OFFにすると正常に動作しないといった不具合が生じます。
[Webインスペクタ]と[リモートオートメーション]はWebサイトの構築やアプリ開発に携わる人向け。MacとiPhoneを有線接続して、MacからiPhoneを操作できるようにします。一般的に両方OFFで構いません。また、[Experimental Features]は一番触ってはいけない項目。「実験的なWebKitの機能」という名称からも想像できるように、開発時にON/OFFを切り替えてテストするために用意されている機能です。むやみに変更するとSafariの動作だけでなく、ほかのアプリの動作にも影響することがあります。
共有のショートカットは整理しておく
以上が[設定]アプリでのSafariの設定でした。もう一つ、[設定]アプリではなくSafari側で設定する項目ですが、多くの方にとっては[Safari]アプリの共有のショートカットを整理したほうが便利になります。Safariの画面下部中央にある共有アイコンをタップした時の挙動です。例えば、リンクをSNSで送ることが多いとか、よく画像をクラウドストレージに保存するとか、使い方は人それぞれなので、あらかじめ設定しておくといいと思います。
SafariでWebサイトを開いてしまったけど、Chromeに切り替えたいといった時にも、このショートカットは重宝します。利用頻度の割にほったらかしになっていることが多いので見直してみてはかがでしょう。