いつモノコト

30%プレミアムはいつまで? 中野区のデジタル通貨「ナカペイ」を使ってみた

東京・中野区で、11月からプレミアム付きデジタル地域通貨「ナカペイ」がスタートしました。筆者が住んでいる街でスタートしたとあって、普段の飲食や買い物にお得に使えるのではないかと思い、アプリをダウンロードして使ってみました。

デジタル地域通貨はさまざまな自治体で導入されており、中野区が特別に先進的という訳ではありません。「ナカペイ」の開発を請け負っているのは、数々のデジタル地域通貨を手がけているフェリカポケットマーケティングで、利用時にメインとなるアプリの内容や動作もすでにこなれたものになっています。決済方法は、店頭に掲示されているQRコードをアプリから読み取るタイプで、スマートフォンのキャッシュレス決済を使ったことがあれば戸惑うことはないと思います。

ナカペイ加盟店にはレジ付近に決済用のQRコードが掲示されています。この時はスタート直後とあって、レジカウンターには店員向けのマニュアルが貼られていました

プレミアム付きデジタル地域通貨ということで、一番気になるのは“プレミアム”の部分ですが、サービス開始当初の第1弾は30%でした。12月25日まで募集し新年の1月から使える第2弾も30%となっています。第2弾は「7,777人以上に当たる」と案内されています。

1人最大3万円まで申し込むことができるので、この場合抽選に当選すると、9,000円分がプレミアムとして足され39,000円分になります。

私はサービス開始に合わせて第1弾に1万円で申し込んだところ、当選して13,000円分になりました。食事2~3回分程度が無料、と考えるとなかなかお得と言えそうです。

区内のココイチで使ってみました。レジ横のナカペイのQRコードを読み取り、金額を自分で入力して店員に見せ、決済します。決済後はアプリの通知やメールも届きます。トッピング込みで1,570円ですが、実質無料です

サービス開始前はちょっと心配していた「使える場所」ですが、中野駅や自宅周辺を歩いていても予想以上に導入店舗が増えていて、「使いどころが無い」という事態にはなりませんでした。コンビニやチェーンの飲食店も対応しているので、日常生活の中で使えています。Webサイトによるとナカペイ導入店舗は1,198件となっており、飲食店が多い中野駅周辺もかなりの数の店舗が対応しています。

アプリのホーム画面(左)と加盟店の場所や数。飲食店が多い中野駅の北側もかなりの数。青い丸の数字がその周辺で使える店舗数です

もっとも、このようなプレミアム付きデジタル地域通貨は、区の予算が尽きて“プレミアム”部分が無くなってしまうと、価値を見いだすのが難しいのも確か。今後の展開は中野区の予算次第ですが、ひとまずこの年末年始はお得に使えそうです。区民以外も使えるので、飲み会や忘年会などで中野駅周辺を利用しそう、という人はチェックしてみてはいかがでしょうか。

太田 亮三