いつモノコト

自転車の鍵をタッチで解錠 自転車スマートロック「SESAME サイクル2」

セサミサイクル2

筆者はスマートホームが大好きで、家の中は照明やテレビ、エアコンなどさまざまなものをスマートフォンや音声で操作できるようにしています。このスマートホーム好きは家の外にも広がり、ついに自転車も「SESAME サイクル2/ママチャリ2」(セサミサイクル2)でスマート自転車化しました。

セサミサイクル2は、スマートロックを手がけるCANDY HOUSE JAPANの自転車用スマートロック。スマートフォンとBluetoothで接続し、物理鍵を使うことなくスマートフォンから自転車の鍵を解錠できる製品です。

名前に“2”と付くことからわかる通り、本製品は第2世代の製品なのですが、前モデルとの違いはスマートフォン以外の解錠に対応している点。指紋認証とICカードに対応した「SESAMIタッチ」(セサミタッチ)、指紋とICカードに加えて数字でも解錠できる「SESAMIタッチPro」を別途購入することで、スマートフォンを取り出すことなく指紋や指の操作だけで自転車の鍵を解錠できるのです。

筆者は前モデルのSESAME サイクルも使っていたのですが、鍵を取り出す必要がない便利さは素晴らしかった一方で、慣れてくるとスマートフォンを取り出すのすら面倒に感じてたところ、セサミサイクル2ならより便利に自転車に乗れそう、ということで買い換えを決意しました。

自分の自転車で使うなら数字は不要で指紋だけあればいいということで、セサミサイクル2のほかにセサミタッチと自転車用のタッチホルダーを購入。価格はセサミサイクル2が4,378円、セサミタッチが3,278円、タッチホルダーが1,078円でした。

取り付けは一般的な自転車の鍵と同じで、付属の金具で自転車の後輪部分にネジで固定します。なお、本製品は基本的にママチャリと呼ばれるシティサイクル向けの製品のようで、筆者のクロスバイクには標準の取り付け方ができず、裏側から固定することでなんとか導入できました。

セサミサイクル2
後ろ側には物理的に取り付けられなかったため、前側から取り付けている

もう1つのセサミタッチはホルダーでハンドル部分に固定し、両方の取り付けが終わったらSESAMEアプリからSESAME サイクル2/ママチャリ2を登録すると、スマートフォンアプリまたはSESAMEタッチの指紋認証で解錠できるようになります。

セサミタッチをホルダーでハンドル部分に固定

セサミサイクルを導入するまでの自転車の鍵は、物理鍵だと忘れたときに乗れないのが不便なのでダイヤル式の鍵を使っていたのですが、乗りたいときに数字を細かく合わせる作業が地味に不便でした。前モデルのSESAMEタッチでスマートフォンから解錠できるだけでもかなり便利になったのですが、セサミサイクル2ではスマートフォンを取り出すことすら不要になり、ハンドル部分に指を当てるだけで解錠できる快適さは、一度慣れるともう戻れない便利さです。

指紋で解錠したところ

なお、セサミサイクルができるのは解錠のみで施錠はできないため、「走行中に勝手に鍵がかかって事故に遭う」という危険はありません。最初は施錠ができないのは不便かなと思っていたのですが、実際に使ってみると自転車から離れるときに必ず施錠するので困ることはありません。

また、セサミサイクルには物理鍵も標準で同梱しているため、スマートフォンの不具合でアプリが利用できない、という時も物理鍵を持ち歩けば大丈夫。

筆者もいざというときのために財布やかばんにしまって持ち歩いているものの、前モデル含め未だに物理鍵を使うシーンはありません。

バッテリー残量もアプリで通知が来るので、よほどのことがない限り物理鍵の出番はなさそうですが、最悪の事態に備えて物理鍵で開けられるというのは安心です。

本体底面に物理鍵エリア
キャップを開けると鍵穴が現れる

指紋認証は登録した人しか解錠できませんが、アプリ経由で鍵をシェアした人が解錠することもできます。シェアハウスや会社の備品などで共有する自転車の鍵としてなら、個人で使うよりさらに便利に使えそうです。

スマホアプリ
他の人に鍵をシェアできる

クロスバイクだと多少取り付け方に難はあるものの、その他の不満点はほとんどありません。タッチするだけで解錠できる手軽さは本当に魅力的です。自転車に乗る機会が多い人にこそお勧めしたい製品です。

甲斐祐樹

インプレス記者から現在はフリーライターに。Watch時代にネットワーク関連を担当していたこともあり、動画配信サービスやスマートスピーカーなどが興味分野。個人ブログは「カイ士伝