いつモノコト

ケーブル抜き差し不要 アンカーのMagSafeモバイルバッテリーが手放せない

「Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)」をiPhone 14 Proに装着。自分の名前をダイモテープで貼っています。生活感強めですみません

MagSafeと聞いて、MacノートではなくiPhoneの裏にペタッとやるものを思い浮かべるようになって久しいです。今回紹介する「Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)」は、私がもう2年近く気に入って持ち歩いているモバイルバッテリーです。USB出力だけでなくMagSafe(Qiワイヤレス充電+マグネットの位置合わせ)で充電できるようになっています。

Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)。サイズは約107×66×18mm。重量は約218g(Webサイトの記載値)

メリットは、 充電ケーブルの抜き差しが不要なこと に尽きます。

「でもワイヤレス充電は遅いでしょ?」と言われれば確かにそうですが(最大7.5W。単ポート利用時・以下同)、iPhoneの裏にペタッとやるだけで充電が始まりますから気軽にチョコチョコ充電できて、「バッテリー残量の警告が出たらモバイルバッテリーを繋いで、ケーブルをぶら下げながらスマホを使う」よりも私の性に合っています。

普段はズボンのポケットにiPhoneを入れていますが、例えば電車に乗ったりカフェに立ち寄ったりして腰を下ろした際に、おもむろにバッグからコレを取り出してiPhoneにペタッとやっておくことが多いです。いまでも「それ何?」と聞かれることが多いので、MagSafe対応モバイルバッテリーの認知度は高くないのかもしれません。

iPhone 14 ProにPeak Designのエブリデイ ループ ケースを装着しています。MagSafe対応のケースを選ぶ必要があります

Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)(以下633)の容量は10,000mAh。Ankerには容量5,000mAhでよりコンパクトなモデルもありますが、どうせ持ち歩くものが1つ増えるのなら、確実にスマホ1台+αを充電できる10,000mAhタイプが良さそうだと思ってコレを選びました。7,990円と同種製品の中では安くありませんでしたが、知名度からくる安心感でAnkerを選びました。

この製品は出先だけでなく、作業机に置いておくのも便利です。USB Type-Cケーブルを繋いでモバイルバッテリー本体を充電しつつ、ワイヤレスイヤフォンの充電ケース(驚くほどQi対応のものが増えている)をMagSafe部分に載せておきます。するとQiの充電台として機能するので、いつの間にかモバイルバッテリー本体が充電され、ワイヤレスイヤフォンもQiで充電されているという具合です。

背面にはキックスタンドがあるので、iPhoneを横向きに取り付けて、動画視聴用のスタンドにすることもできます。このように複数の使い道があると、より持ち出す機会も増えてモトが取りやすそうな気がするわけです。

ワイヤレスイヤフォン(Anker Soundcore Liberty Neo 2)を充電。5,000円未満と安価なのに充電ケースがQi対応だったのには驚きました
スマホスタンドにしたところ。マグネット式なのでiPhoneの向きは縦横自在です

私の場合、外出時は別途USB Type-Cケーブルも持ち歩いています。これはデジタルカメラ用で、モバイルバッテリーからカメラへの給電と、カメラからMacへのデータ転送の両方に使えます。カメラ業界も、新製品の充電端子がmicroUSB端子だった日にはそれだけで「はい、解散」となりかねないぐらい、USB Type-C端子の普及が進んでいます。というわけで100W対応かつUSB3.1 Gen2対応のケーブルを一緒に買いました。

USB Type-A端子(最大18W)とUSB Type-C端子(最大20W)が各1つ備わります
最近のデジタルカメラは、USB Type-C端子から給電しながら撮影できるものが増えています

おまけ:MagSafeはクルマと好相性

マグネット式のスマホホルダーをクルマに装着。iPhoneを片手でペタッと取り付けると、好みのアングルで保持され、充電も開始されます。降りるときも片手で外せます

余談になりますが、MagSafeはクルマとの相性がとても良いです。スマホの画面を見やすい位置にマグネット式のホルダーをセッティングしておけば、ワンタッチで素早く固定できます。クルマを降りるときにワンタッチで外せるというのも便利です。

下にリンクを貼っている製品は、私が買ったあと新型になっているようですが、こういうタイプの充電器です。公式にMagSafeを名乗るものではないので“互換品”というのが無難でしょうか

ワイヤレス充電に対応するマグネット式のホルダーを選びました。電源を車載のUSB端子から取っています

慣れたらやみつきMagSafe

ちなみにAnkerからは、新規格「Qi2」への対応を謳った新モデルの「Anker MagGo Power Bank (10000mAh)」など、新製品も続々登場しています。Qi2はMagSafeを標準規格化したものと理解するのが早そうです。

初期のQi対応スマホスタンドは、充電がきちんとスタートする置き位置を探るのにコツが必要で、位置がズレていると妙に熱を持つこともあったりして不安でした。それがマグネットのおかげで内蔵コイルの位置合わせが不要になるのは、なんとも快適です。

モバイルバッテリーでもクルマでも、一度生活に取り入れてみたら、きっとやみつきです。

鈴木 誠

ライター。デジカメ Watch副編集⻑を経て2024年独立。カメラのメカニズムや歴史、ブランド哲学を探るレポートを得意とする。インプレス社員時代より老舗カメラ誌やライフスタイル誌に寄稿。ライカスタイルマガジン「心にライカを。」連載中。日本カメラ財団「日本の歴史的カメラ」審査委員。趣味はドラム/ギターの演奏とドライブ。 YouTubeチャンネル「鈴木誠のカメラ自由研究」