いつモノコト
軽く・太めの書き味でメンテ要らず コクヨの「ファインライター」
2023年9月9日 09:30
デジタル機器に囲まれて生活しているので、普段の文字入力はタイプばっかりです。手書きが必要な時にも、いまやスタイラスで画面に書く時の方が多くなっています。
それでももちろん、紙になにかを書く必要があるときはあるわけで。
外出時、カバンの中にスタイラスしか入ってなくて、「えーっと、リアルなペン、持ってないですか?」と、周囲の人によくわからんお願いをすることもあります。
なんだその「リアルなペン」って。
というわけで、カバンには必ず黒(青)系が一本、赤が一本、ボールペンが入っています。どちらもゲルインクボールペンです。
大学以来もう30年くらい、メインの筆記用具は万年筆でした。鉛筆やシャープペンシルよりはっきりした描線で、力を入れずに殴り書きできるのが好みです。
ただ最近は、ペンへの依存度も減り、コストとメンテの不要さから、ゲルインクボールペンが多くなっています。油性ボールペンはどうも書き味というか、描線の「入り」が苦手です。
で、ここまでが前置き。
最近、ペンの方を変えました。
コクヨの「WP-F100ファインライター」です。
この製品、同社が「WP(Writing Product)シリーズ」として展開する新しい製品群。市販を予定はしていますが、今年の5月に、Makuakeで予約販売が行なわれました。
価格は4,400円。筆者の場合には先行販売価格の4,180円で購入しています。
安価なペンというわけではないのですが、とにかく書きやすいのです。
すごく簡単に言えば、「ペン先が潰れず、書き味が軽くて、万年筆的な味わいのあるサインペン」という感じでしょうか。
仕事柄、メモを書くときには人の話を急いで残す場合が多く、力を入れずに素早く書き殴れるものが好み。その上で、描線は太めで強弱がつきやすいものがいい、と思っています。ゲルインクボールペンは書き味こそ軽いものの、描線が細くて頼りないのが気になっていました。
しかし、ファインライターはそうではありません。かなり好みの描線と軽い書き味が同居していていい感じでした。
秘密はペン先にあります。
ファインライターのペン先は樹脂製。微細なスリットの間を毛細管現象でインク(顔料系)が出ていく形。カチカチではなくほんの少ししなるのですが、筆圧で潰れるほどではありません。
そんな構造なので、サインペンと万年筆の間のような書き味が、ボールペン並みのメンテナンスフリーであつかえるわけです。
実は同じWPシリーズには、ボールペン系列の新機軸である「ローラーボール」もあります。こちらは粘度の低いインクとペン先を組み合わせた構造で、やはり軽い書き味が特徴だそうです。
購入時には「片方でいいや」と思ってファインライターだけを買ったのですが、ここまで出来がいいと、「買わなかったローラーボールはどうなのだろう」と気になってきます。
今後の一般発売時には、ファインライターの替え軸(リフィル)と同時に、ローラーボールの方も買ってみようと考えているところです。