いつモノコト

良バランスな「Xperia 10 IV」に買い替えました

Xperia 10 IV

これまでスマートフォンはハイエンドクラスのモデルを使ってきたのですが、今使っているモデルは2年半以上使ってバッテリーがヘタってきたと感じるようになったので、「Xperia 10 IV」に買い替えました。

MVNOのIIJmioにて端末単体で購入し、約1万円引きのキャンペーン期間中だったので、48,900円(一括のみ)でした。すでにIIJmioの通信サービスを契約して利用しているため、割引キャンペーンの追加特典として来年4月には8,000円分のギフトカードもプレゼントされるそうです。

私はスマートフォンを外出先で使い倒すことはなく、求める仕様はあまり高くないのですが、コロナ禍の在宅勤務・テレワークでさらに外出機会が減り、消費するモバイルのデータ通信量も大幅に減って、これまでのようなハイエンドモデルは宝の持ち腐れになっていました。

これまで使っていたモデルはSIMフリーモデルとして一括・約10万円で購入したのですが、特に使い倒すこともなく2年半が経過し、バッテリーがヘタってくるのを見て、ある時「1年あたり約5万円か……」と冷静に振り返ってしまい、次に買う時は一括価格が5万円台ぐらいを基準にしようと考えていました。

とりあえず欲しい機能は入っているスタンダードモデル

Xperia 10 IVはそんな折に、私が考えていた「これは押さえておきたい」という機能を網羅した内容で発表され、5万円台で発売されたので、入手する機会を窺っていたモデルでした。Xperiaの最新モデルは1、5、10とシリーズが分かれており(ほかにもありますが)、10は価格と性能のバランスが良い、「新スタンダード」を謳うモデルです。

5Gや大容量バッテリー、開発サイクル的には安定期に入っていそうな3眼カメラ、防水・防塵、有機ELディスプレイ、おサイフケータイなど、一般的なアピールポイントももちろん重視していましたが、個人的なポイントになったのは、指紋が目立ちにくいマット仕上げの背面、暗い場所でも見つけやすいホワイトのボディ、3.5mmオーディオジャック搭載、といったあたりです。

届いて使い始めて「良い」と感じたのは、これまでより細い幅67mmで握りやすいことと、SIMカードトレイがピン不要で開けて取り出せること、microSDカードに対応していることでした(購入後に気が付きました)。

3.5mmのオーディオジャック(4極でイヤホンマイク対応)は、個人的にけっこう重視していたポイントでした。今となっては3.5mmジャックを搭載しないメーカーがとても多い中、Xperiaで3.5mmジャックが復権しているのは面白いですね。

3.5mmのオーディオジャックを搭載。右のSIMカード/microSDカードトレイは爪の先でフタを開けるタイプでした
USB Type-Cを塞がずに有線のヘッドフォン・イヤフォンが使えます

この有線ヘッドフォン・イヤフォン用ジャックはハイレゾ出力もサポートしており、さらに標準搭載のオーディオプレーヤーアプリも標準的なハイレゾファイルの再生に対応しています。microSDカードに対応しているのも、データが大きいハイレゾ楽曲をたくさん保存できるという意味でありがたい部分です。

サンプルとしてハイレゾ楽曲が1曲プリインストールされているあたりからも、ソニーとして入り口の楽曲データから出口のイヤフォンまで、トータルでハイレゾ対応を打ち出していくという考えが伝わってきます。

私はすでにダウンロード版で購入しているハイレゾの音楽ライブラリが結構なボリュームになっていますし、有線イヤフォン・ヘッドフォンもかつていろいろ買ったものがまだまだ現役です。厚くて重いハイレゾオーディオプレーヤーを持ち出すほどでもないな、という気軽な外出時に、ハイレゾの音楽をスマホで手軽に聴けるようになったのはありがたいですね。

これまでのスマートフォンは2眼カメラだったので、3眼カメラは今回が初めてです。カメラの画面には「0.6倍」「1倍」「2倍」と使用レンズに対応する3つの画角のボタンが用意されていて、分かりやすいです。テーブルフォトなどはこれまでも2倍を多用していたのですが、ボタンひとつでビシッと選べるようになり便利になりました。ズーム時の画角があらかじめファインダーに枠線で表示される機能も便利ですね。

無線LANの規格は次世代のものがサポートされていないですし、ディスプレイの発色は標準的でスクロールがヌルヌルと動くわけではないなど、ハイエンドモデルと比べてしまうと多少物足りない部分もありますが、スタンダードという位置づけのモデルなので致し方ない部分でしょうか。

個人的には、自分の普段の使い方を冷静に振り返った結果として選び、実際に「これで十分じゃん」と思えましたし、3.5mmジャックやmicroSDカードはここ数年ずっと非対応のモデルを使ってきたので「やっぱ便利じゃん」と思えて、嬉しい部分でした。最先端でなくてもいいけれど、あからさまに見劣りするのもイヤ、という微妙な要求に、良バランスで応えてくれるモデルだと思います。

太田 亮三