いつモノコト

推しのグッズを会話レスで注文「QOくん」が画期的

コンサートやスポーツ観戦でデジタル化が進み、電子チケットやキャッシュレス決済など非接触のサービス展開が加速しました。その中でもこれは画期的だなと思ったのが、イベント会場で販売されるグッズを会話レスで注文できる「QOくん(Quick Order)」です。

同サービスは簡単に言ってしまえば、かつて会場物販でオーダーシートに手書きで欲しい商品の数量を書き込んでいたのが、デジタル化されたもの。専用サイトの商品一覧から購入したいものを「ほしいリスト」に追加し、数量を確定するとQRコードが生成され、そのQRコードを物販スタッフに提示することで商品を用意してもらえます。

現在、アーティストのコンサートやミュージカルの物販などで導入が進んでいるようで、筆者も先日体験してきたのでどう便利だったかレポートしたいと思います。

口頭で欲しい商品を伝えなくていい

専用サイトのURLは、イベント公式サイトに掲載されているほか、会場の物販コーナーにQRコードがあり、それを読み取ることでもアクセスできました。

会場の物販コーナーにも専用サイトのQRコードがありました

利用の流れは先述の通りで、商品一覧から購入したい商品の「ほしい」をタップしてリストに入れます。数量の変更は「ほしいリスト」から行なえ、最大999個まで入力可能。リストが完成したら「QR表示(確定)」を押して、QRコードを生成します。

ここまでの操作を自宅や会場に向かう途中、物販列に並んでいる間に終わらせられるので、レジにたどり着いたらスタッフにQRコードを提示するだけでOK。

スタッフがQRコードを読み取ると、購入希望商品が紙に印字され、スタッフはそれをもとに商品を用意してくれます。もし購入数を変更したくなったら、このときに伝えれば商品の変更は可能です。

商品一覧から購入したい商品の「ほしい」をタップしてリストに入れます
ほしいリストから数量変更。筆者が利用したときは、商品名がすべて公演名から始まっていたので一発ではどれかわからないという状況に。タップすると商品詳細が表示されたので、そこから確認して数量を変更しました
生成したQRコードをスタッフに提示するだけなので口頭で伝える必要がありません

商品の数量確認や支払い方法などで多少の会話が発生しますが、購入したい商品をわざわざ伝える必要がないので、会話を最小限に抑えられるのもメリットです。

口頭だと「観月はじめのブロマイド50枚ください」など同じ商品を大量に購入するのを伝えるのが恥ずかしいときがあります。ですがクイックオーダーならスマホに入力するだけなので、そうした心配もいりません。

なお、「ほしいリスト」に登録した段階では商品の確保ができません。時差はありますが完売した商品はSOLD OUT表示になり、ほしいリストへの追加ができなくなるようです。

「ほしいリスト」に登録した段階では商品の確保はされていません

多言語対応で注文しやすい

もう1つ、良い仕組みだなと思ったのは言語翻訳に対応していること。利用環境によりますが、「英語・韓国語・中国語(簡体/繁体)」での表示に対応しており、日本語圏外のファンの方も注文がしやすくなっています。

翻訳に関しては、キャラクター名の「観月はじめ」が「Beginning of Mizuki」になるなど、正確ではないところもありました。ですが基本は問題なく、商品写真もあるので混乱せずに選択できそうです。

スマホから慣れた言語でほしい商品をリストに入れてQRコードを生成し、スタッフがQRを読み取ったあとの確認用紙には日本語で表示されるので間違いが発生しないようになっています。

「英語・韓国語・中国語(簡体/繁体)」での表示に対応

これまで口頭で希望商品を伝えていたときは1人が購入を終えるのに時間が掛かり、待機時間も長くなりがちでした。クイックオーダーではこちらが希望商品を伝える必要がないので、時間短縮にもつながっておりメリットが多くとても使いやすかったです。

西村 夢音