いつモノコト

スマホ決済で他社クレカ冬の時代、d払いの支払い方法を大移動した話

d払いの支払い方法のうち、dカード以外のクレジットカードは、6月1日から基本還元率がゼロになります。そこで、銀行口座を登録して「d払い残高」にオートチャージするという方法に移行しました。

d払いオンリー野郎に

私は2020年頃から本格的に「d払い」を使い始めましたが、2年経った今では体感的に日常の9割位以上をd払いで済ませるまでになりました。この2年の間に近所で新たにd払いに対応したのは、オリジン弁当、ドトール、CoCo壱番屋など。すでに、各コンビニ、スーパーのサミット、マクドナルドやすき家、松屋、各ドラッグストアは対応していました。そこそこの利用頻度の店のうち、徒歩圏内でd払いに対応していないのは、バーガーキング、ぎょうざの満洲あたりでしょうか。この2つはSuicaには対応しているので、スマホだけで決済は可能です。

もはや現金を使うのは歯医者、古い“街中華”の店や洋食屋、近所の家系ラーメン屋の食券ぐらいで、1~2カ月に1回あるかないかといった程度にまで現金の出番は低下しています。近所の買い物で財布を持ち歩くことはほぼなくなり、スマホだけを持って出歩いている状況です。

業界の流れ? 一般クレカはポイント還元廃止

さて、ドコモは「dポイント」全体のリニューアルを2月25日に発表しました。ポイントをたくさん獲得するとポイントアップが充実するといった内容で、6月3日から順次適用されます。その発表直後の3月1日付で、「d払い」で見逃せない案内が出ていました。正直に言うと見逃していて、5月に入りユーザー向けの告知が本格化してから気が付きました。

それによると、6月1日からは、支払い方法のうちクレジットカードからの支払いについては、ドコモ発行の「dカード」とそれ以外を分けて考え、dカード以外のクレジットカードは基本還元率が廃止されることになりました。

ドコモのWebサイトから

例えばd払いの支払い方法に三井住友カードのVisaカードを設定していたとしましょう。これまでは店頭でd払いで支払うと、dポイントの基本還元率は0.5%(200円につき1ポイント)でしたが、これがゼロになります。ネットショッピングでd払いを使う場合も、これまでは1%だった基本還元率がやはりゼロになります。

ほかにもdカード以外のクレジットカードでは、利用可能額の考え方が変更され、それまではカード会社の利用限度額に準じていたところが、dアカウントの本人確認が未完了の場合は月5万円まで、完了している場合は月50万円までになります。この変更内容から察するに、ドコモ自らによる本人確認ができていない支払い方法を警戒している様子が見て取れます。一般のクレジットカードを使った、(何らかの手段による)不正利用を未然に防ぎたいという思惑があると推測されますが、いずれにせよ今まであったポイント進呈がゼロになってしまうのは辛いものがあります。

もっとも、他社クレカをキャンペーンを含めて“対象外”としたり、利用の上限額を設定したりするのはd払いだけではなく、例えばPayPayでも同じ状況になっていますので、業界の流れなのでしょう。

d払い残高・オートチャージ体制へ

私は2021年の春頃にVisaデビットカードを作りました。d払いを多用することの次に、生活の中で大きく変えたのは、クレジットカードの後払いの利用をなるべく少なくして、このVisaデビットカードに移行することでした。実は私は「dカード」を持っているのですが(!)、ほかのカードを含めて計画性のない積年のいろいろなことがあり「もうクレカの後払いはイヤだッ」と常々感じているところだったので、可能な限りクレジットカードで支払うのはやめて、d払いの支払い方法も、銀行口座からすぐに引き落とされるVisaデビットカードを設定していました。

普段、dポイントについてはそれほど積極的に収集活動をしているわけではなく、それもで気がついたらキャンペーンなどでけっこう貯まっていて嬉しい、というのが良い点だったのですが、ゼロになるのはさすがに戸惑います。また先日「毎週おトクなd曜日」キャンペーンが案内されていましたが、ここでもクレカ系の対象は「dカードからの支払い」とされていました。一般クレカは、基本還元率だけでなくキャンペーンでもポイントアップを期待できなさそうです。

そうしたことがあったので、d払いの支払い方法は「d払い残高」から、をメインにすることにしました。

実はこの方法、d払いを使い始めた当初も検討していたのですが、私のメインバンクの三菱UFJ銀行はd払いのへのチャージに対応していないという「大手銀行なのになぜ?」という状況で、これはずっとそのままだったのですが……4月21日になってついに、三菱UFJ銀行の口座からd払い残高にチャージできるようになりました。

これで状況は揃いました。私はそれまでVisaデビットカードを設定していたので、d払いと銀行口座を密接に連携させるという点に大きな違いはありません。一方で、dポイントの還元においてはdカードなどと同様になるので、基本還元率やキャンペーンへの参加も従来どおりです。

銀行口座からの引き落としでd払い残高にチャージするには、dアカウントの本人確認を完了する必要があります。最近になってマイナンバーカードの読み取りにも対応しており、簡単に申請・完了させることができました。

残高での支払いでは、指定の額を下回ると指定の額をチャージするオートチャージも設定できるので、毎回入金する手間も省けます。金額はそれぞれ設定できるので、普段の使い方に合わせて最適な塩梅にできます。

実際に使ってみると、残高からの支払いは店頭レジでの処理が素早く済むという印象で、快適です。大きな買い物の前には残高をチェックしておく必要はありますが、チャージ操作やオートチャージもけっこう素早く処理され、使い勝手はクレジットカードなどと遜色はない印象です。Visaデビットカードからの移行なので、銀行口座と連携という感覚は大きく変わっていませんが、三菱UFJ銀行が4月末にチャージに対応したことで移行できたというタイミングでもありました。ポイント付与“ゼロ”も避けられたので、しばらくはこのまま使ってみるつもりです。

太田 亮三