いつモノコト

処方箋もモバイルオーダー。待たずに薬を受け取れる

病院で薬を処方してもらった後、調剤薬局に処方箋を持っていって薬ができるのを待つ。空いていれば待ち時間はそこまで気になりませんが、夕方や休日などで混んでいると1時間以上待つこともあります。

効率的にできないかなぁと思っていたら、薬局の方から「アプリで処方箋を事前送信できますよ」と教えてもらいました。アプリから処方箋の写真を送り、薬の準備ができて通知が来たら取りに行くという、「処方箋のモバイルオーダー」とも言えるサービスが便利だったのでご紹介します。

使用したアプリは「お薬手帳プラス」。日本調剤が提供する電子お薬手帳で、iOS 9以降、Android 4.4以降に対応しています。アプリをインストールし、メールアドレスさえ登録してしまえば、すぐに処方箋の事前送信機能が使えるようになります。

対応薬局は日本全国の日本調剤。それ以外の提携薬局も可能で、アプリから受け取り店舗を選択する際に、近所に対応店舗があるか検索できます。なお提携薬局の場合は薬が準備できてもアプリに通知はなく、店舗に電話して確認します。

対応薬局は日本全国の日本調剤と提携薬局。店舗はウェブブラウザやアプリから検索できます

使い方は簡単で、アプリトップ画面の「処方せん送信」をタップし、送信先店舗を選択して、処方箋の写真を送信。事前に撮影していても良いし、アプリからカメラを起動して撮影することも可能です。一度の送信で5枚まで処方箋を添付できます。

あとは患者情報(名前・連絡先・受け取り希望日)を入力し、初めて行く薬局の場合は初回質問票を記入し、最後にすべての入力に誤りがないか確認したら「処方せんを送信する」をタップ。

このときにありがたいのが、最後の確定ボタンを押す前に、受け取り薬局の営業時間を表示してくれること。平日夕方や土曜日に処方箋薬局に行こうとすると、営業時間が終わっていたり定休日だったりすることがあります。

遠隔で処方箋を送るとなると薬局が営業しているかわからないときもあると思うので、確定前に営業時間を教えてくれるのは親切だなと思いました。

処方箋の写真をスマホで撮ります
必要事項をすべて入力し、最後の確定ボタンを押す前に、受け取り薬局の営業時間が表示されるのがありがたい

送信が完了すると、10分以内に送信完了の連絡がアプリに通知されます。その後、薬局が処方箋を確認すると「処方箋を確認しました」と通知が来ますが、ここではまだ薬はできていません。「お薬の準備ができました」という通知が来るのを待ちましょう。

まとめると、アプリに通知が来るのは計3回。「処方箋の送信完了」「薬局側の確認完了」「薬の準備完了」の時です。これまで何度か使いましたが、最初に処方箋を送ってから薬の準備完了までに掛かる時間は、大体30~60分でした。

アプリに通知が来るのは計3回。最初に処方箋を送ってから薬の準備完了までに掛かる時間は、大体30~60分

処方箋を渡すためにわざわざ薬局に行かなくていいので、病院で処方箋をもらったらその場でアプリから送信。後は買い物をしたり用事を済ませたりして、薬ができたら取りに行きます。病院が家から遠い場合は、家から近い薬局に処方箋を送って、帰宅時に取りに行くということも可能ですね。

筆者の場合、自分よりも子供が風邪を引いたり鼻水が止まらなかったりで病院に行くことが多いのですが、1歳児を病院で長時間待たせるのは至難の業。そこからさらに薬局で薬ができるのを待つのは、かなり骨が折れます。

モバイルオーダー形式なら、薬ができるまでは公園で遊んだり電車を見たりと自由に過ごせるので、同じ場所でじっと待つ必要がなくなり本当に助かっています。なお処方箋原本を忘れると薬が受け取れないので注意が必要です。

薬局で待つことなく薬を受け取れました

また、最初に処方箋を送ったときは、メールアドレスのみを登録した準会員状態になっています。準会員のままでもある程度の機能は使えるのですが、受け取った薬の自動記録は本会員のみ可能。

本会員には無料でなれますが、日本調剤の薬局で発行された領収証に記載されている「本会員登録用番号」を入力する必要があります。薬の自動記録では、用法も一緒に登録されて便利なので、できれば本会員登録をしておくのがオススメです。

なお本会員登録をしていない人や、日本調剤以外の薬局で受け取った薬、市販薬は、QRコードを読み取ることでアプリのお薬手帳に登録できます。QRコードは、JAHIS標準に準拠しているものが登録可能。

これまでお薬手帳は紙のものを使っていましたが、常に持ち歩いている訳ではないので、うまく管理ができていませんでした。アプリならいつでも確認でき、自動記録してもらえば記入を忘れることもないので安心です。

本会員だと薬の自動記録がされ、用法も確認できます

「EPARK くすりの窓口」も処方箋ネット受付

今回は日本調剤のアプリを使いましたが、調べたところ「EPARK くすりの窓口」にも同様のサービスがありました。こちらは日本調剤以外のさまざまな薬局が処方箋ネット受付に対応しており、アプリをインストールしなくても使えました。

「EPARK くすりの窓口」にも処方箋ネット受付サービスがありました

試しにEPARKも使ってみたところ、こちらは薬ができたら通知が来るのではなく、薬の準備ができる目安時間を教えてくれる方式。

処方箋を送ったときに「今すぐ希望」を選択しましたが、薬局が混んでいるようで、約1時間後に準備ができると連絡がきました。少し掛かりましたが、あらかじめ時間を教えてくれるので予定が立てやすくこちらも便利でした。

これまでさまざまなモバイルオーダーサービスを使ってきましたが、薬を待ち時間0で受け取れるのは群を抜いて便利だと感じました。すぐに使うことはないかもしれないですが、有事に備えて近所の対応薬局を調べておくことをオススメします。

受け取り希望時刻を15分単位で設定可能
薬局が混んでいたようで、薬の準備ができる目安時間は1時間後でした。時間がわかっているので予定が立てやすかったです
西村 夢音