いつモノコト

ちょっとだけ便利なデスクトップPC用の指紋認証センサー

ケンジントン「VeriMark デスクトップ指紋認証キー」(K62330JP)

デスクトップPCを買い替えたのに合わせて、以前から気になっていた指紋認証センサーを買ってみました。ケンジントンの「VeriMark デスクトップ指紋認証キー」(K62330JP)です。ヨドバシカメラでは9,770円で販売されています。

PC向けの後付けの指紋認証センサーは、USBポートに装着する、無線マウスのレシーバーのような小型の製品が一般的ですが、今回購入したのはそうしたノートPC向けではなくデスクトップPC向けということで、1.2mのUSBケーブルが付いています。Windows 11のPCに接続したところ、ドライバが自動的に読み込まれ、すぐに利用できるようになりました。あとは「設定」からアカウント→サインイン オプションと進んで「指紋認識(Windows Hello)」で指紋を登録するだけ。サインイン時などに指紋認証センサーを利用できるようになります。

簡単・便利

認証速度は最近の製品らしく爆速で、不満はありません。センサー面は大きく指先を乗せるだけ、角度も関係ありません。

写真だと安っぽく見えるかもしれませんが、ボディは金属製でズシリと重みがあり、裏側には滑り止めのラバーも貼られていて、机上で安定するようになっています。

金属製でズシリとして重量があります
裏側には滑り止めのラバー

センサーの上には南京錠のマークのLEDが搭載されており、PCの起動後に指紋認証デバイスが有効になったタイミングや、認証が成功したタイミングで白く光ります。また、認証に失敗すると赤く光ります。

認証に成功すると白く光ります

Windowsの起動後やスリープ後のサインイン時に使う以外、指紋認証センサーの出番はあまりないのですが、アプリケーションの「Microsoft Store」で有料のソフトウェアを購入する際、決済時にWindows Helloで認証を求められたことがありました。もちろん指をセンサーにタッチするだけで簡単に認証が終了しました。

自宅のデスクトップPCで使用、メリットあるの?

そもそもの話として、個人が自宅で自分専用として使っているデスクトップPCに指紋認証センサーが必要なのかと問われると、正直なところ、必要ないと思います(笑)。「サインインが一瞬で完了する」とかの微妙なメリットしかなく、ほとんどは自己満足の世界だと思います。それでも個人的な理由により、幾ばくかのメリットは見つけられているので、挙げてみたいと思います。

私はこれまでPINコードによるサインインを使用していました。デスクトップPCではテンキー付きのキーボードを使っているので、テンキー部分で4桁の数字をダラララッと入力するだけで済み、便利に使っていました。以下の記事でも説明されていますが、PINコードはオンラインに保存されるパスワードではなく端末ローカルに保存されるものでなので、セキュリティ面でもメリットがあります。

【Windows 11便利テク】 PINコードはなぜ安全?Windowsでさらに防御力を高める方法とは?

ただし、これは自分の環境だけかもしれませんが、キーボード(テンキーレスでない、いわゆるフルキーボード)のテンキー部分を数字の入力に使うためのNum Lockキーが、起動するたびにオンだったりオフだったりと安定せず、悩まされていました。オフだった場合は一度Num Lockキーを押さなければ、テンキー部分では数字を入力できません。

サインイン後ではなく、サインイン前の状態でNum Lockがオンになっていてほしいというのも、ちょっとハードルが高いようで、マザーボードのBIOS設定からそのほか諸々の設定、キーボードのUSBを挿す場所に至るまでいろいろ試したものの、結局思うような挙動にすることはできませんでした。現在も、なぜか“サインイン時だけ”はNum Lockが予めオフになってしまう状態です。

結果として、これまでは起動後のサインインの度にNum Lockをチェックするとか、テンキーでササッと数字を入力したと思ったらエラーが出てNum Lockがオフになっていることに気がついてNum Lockをオンにしてやり直す、というアクションが発生していました。

そうした、些細だけれども日々の起動毎(スリープ派ではないので)のルーチンを乱す事象が、指紋認証センサーを使うことで解消されました。一般の方々にどれほどのメリットなのか、分かりかねる部分はありますが(笑)、私にとっては煩わしかった毎度のNum Lockチェックから開放されて、そこそこメリットを感じられています。

太田 亮三