いつモノコト

魚焼きグリルで唐揚げをカラッと温め直す。フタ付き角型グリルパンで

リノベーション済み物件に引っ越したためキッチンのコンロも新品で使い始めたのですが、まったく活用していないのが、コンロに付いている魚焼きグリルです。最近の製品らしくフタを外す、網を外すといったメンテナンス性には配慮されていますが、庫内を綺麗にするのは苦労しそう……と使わずそのままにして、存在も軽く忘れていました。

リモートワーク・テレワークの常態化で自炊の機会は増えましたが、揚げ物を作るのはハードルが高く感じられ、手を出していません。ご飯や麺類、サラダは自分で作っても、おかずの“あと一品”は、スーパーや弁当屋で惣菜コーナーで買ってくる、というケースが多くなっています。

私は近所のサミットやオリジン弁当で唐揚げやコロッケを買ってくるのがこのところのお気に入りなのですが、これらはコンビニの商品とは異なり、“レンジで何分”といったことは書かれていません。また、電子レンジで温めてしまうのが圧倒的に手軽な一方で、こうした揚げ物の惣菜はオーブンで温めたほうが美味しいことが多いです。電子レンジでの温めに慣れていると、オーブンで温めた惣菜はカラっとサクっと仕上がって「できたてみたい」と驚きます。

そこで買ってみたのが、魚焼きグリルで使うことを想定した角型のグリルパンです。フタは別売りのものもありますが、私の用途では基本的にフタとセットで使うので、別売りのフタも一緒に買いました。買ったのはパール金属の「セラクッキング ハンドル付角型グリルパン 25×17cm(ウェーブ) HB-4230」と、フタは「ラクッキング 角型グリルパン用蓋 HB-996」です。Amazon.co.jpでは2点のセットで3,591円でした。

フタとグリルパン

惣菜を温める際の使い方に特別なことはなく、フタをした状態で魚焼きグリルに入れて点火するだけです。ガス火やグリル庫内の熱でグリルパンの中を高温にして、中身に火を通すというアイテムです。フタをすることでグリルのガス火が直接当たらず、密閉に近いグリルパンの中の熱で温めるので、オーブンに近い形になります。

グリルパンに惣菜の唐揚げを並べたところ
フタをセット
魚焼きグリルに置くだけです
中火以下を基本にします

私はパン食派ではないので小さなトースターを買う予定はないのと、我が家のオーブンレンジのオーブン機能は、200g前後の惣菜だと、メニューに従えば温めに30分近くかかります。オーブンの周囲も熱くなるので隣り合った炊飯器を動かしてスペースを開けたりと、普段それほど使わないだけに、億劫になる要素が多いです。

魚焼きグリルでグリルパンを使った惣菜の温めだと、自分で試した限りでは、かかる時間は10分前後です。電子レンジに比べると時間はかかりますが、オーブンレンジの半分以下です。食事の準備の最初の段階で温め始めれば、調理が終わる頃には温めも終わるという塩梅です。

10分程度の加熱が終わったところ。ジュージューと音を立てています
全体が少しキツネ色になりました。フタに近い衣の先端部分がわずかに焦げています
ウェーブタイプなので落ちた油が残ります

アルミホイルで包んでも同じようなことはできそうですが、毎回アルミホイルを使うのは気が引けますし、グリルパンは下側からの熱も含めた、グリルパンの中全体の熱で火を通せるという特徴があります。今回買ったグリルパンは手入れが簡単で、惣菜の温め程度なら食器と一緒にさっと洗う程度で済みます。フタを使っていますし、グリルの庫内はほとんど汚れず、掃除の手間は大幅に減ります。

このグリルパンしか使っていないので綺麗です

グリルパンのこの組み合わせで独自の要素として気をつけたいのは、強火で運用しないことです。説明書にも、急激な温度差で本体が歪む可能性があると書かれており、例えば洗ってすぐに強火にかけるといった使い方は避けたいところ。特にフタは薄めなので、本体側よりも歪みやすいはずです。惣菜の温め目的なら、最初から中火以下でいいのではないかと思います。

もうひとつは、惣菜が内部でフタに接触しないように配置するということです。フタ側はガス火が直接当たり高温になるため、惣菜がフタに接触していると、フタに焦げ付きます。メンチカツ程度なら余裕で入りますが、唐揚げは向きを工夫して、なるべく高さがでない置き方にするのがポイントです。どうしてもぶつかるサイズならカットするなどの工夫をします。

唐揚げの高さだけは少し気をつけて、なるべくフタに接触しないように置きます。接触していなくても火加減次第で焦げ目が出ることはあります

実際に温めてみると、カラッとサクッとした仕上がりで、電子レンジで温めた時とは違う、揚げたてを食べているかのような満足感があります。蒸し焼きのようにしっとり仕上がるのかも? と予想もしましたが、外側はカラッと、中身はホクホクに温まります。この仕上がりのためなら、電子レンジより多少手間でもグリルパンで温めよう、と思えます。またスーパーなどの店頭では、惣菜が冷めていても躊躇なく選べるという効果もあります。

私はとにかく揚げ物の惣菜をカラッと温めたいという一点のみで買いましたが、惣菜の温め以外にもいろんな調理ができる便利アイテムです。魚焼きグリルを活用していないという人は試してみてはいかがでしょうか。

カラッとサクッとした仕上がりに満足
太田 亮三