いつモノコト
2万円のWebカメラを買った。満足した。顔認証と4K「Cisco Webex Desk Camera」
2021年10月28日 10:19
皆さんは、テレワーク用のカメラにどれくらいこだわっているでしょうか? ノートPC利用が中心の方であれば、恐らくPC内蔵のカメラで済ませる方が多いでしょうが、筆者のようにデスクトップPCを使い込んでいる場合、いわゆる「Webカメラ」の購入は必須です。
筆者はこだわりがあるというか節操がないというか、コロナ問題勃発以降、すでに3台もWebカメラを買ってしまいましたが、今まさにメインで使っているのが「Cisco Webex Desk Camera」。ビジネス向けネットワーク機器で知られるシスコシステムズが今年5月に発売した製品です。
この製品については、まず価格から語りたいと思います。お値段はなんと2万円台! 法人向けの販路限定品かと思いきや、Amazonでは簡単に注文でき、本稿執筆時点では22,275円でした。例えばロジクールはエントリーからハイエンドまで幅広くモデルをラインナップしていますが、1万円を越えるのは少数派です。
ただCisco Webex Desk Cameraは、それに見合ったスペックを備えているといって良いでしょう。
マイク内蔵、オートフォーカスはまぁ当然として、4K動画撮影(その解像度でリモート会議できるかは別の話)に対応。カメラ本体にはUSBのType-Cポートが搭載されているので、ケーブル直出しの製品と比べて接続の融通が利きます。
未利用時にレンズを物理的に覆うためのスライドシャッターはなかなか重宝しますし、さらにスタンドはPCモニター上部取り付け、三脚取り付けどちらにも対応していて、角度調整しやすい。手持ちの三脚に取り付ける用のネジ穴も備わっています。
ちなみに、シスコのビデオ会議製品ブランド「Webex」が冠された製品ですが、ZoomやGoogle Meetでなんら問題なく利用できます。
これらの機能に加えて、筆者が購入時に一番重視したのは、実は「Windows Hello」に対応していることでした。
Windows Helloは、顔認識や指紋を使ってWindowsに安全にログインできる仕組みです。マイクロソフトのSurfaceを使っている方ならお馴染みの「顔認証用のカメラ」として、Cisco Webex Desk Cameraは機能するのです。
安価なWindows Hello対応Webカメラは、オートフォーカス非対応だったり、解像度がフルHD止まりのため、そのあたりのバランスが高次元でとれていてるのが決定的な要素でした。
カメラの接続が完了していると、Windows 10の設定画面内の「サインインオプション」で、顔認証関連の設定がでてきます。設定作業自体も簡単で、画面の指示に従ってカメラを数秒見つめるだけ。正直、スマホの指紋認証にかかる登録より簡単だと思います
顔認証でWindowsにログインする直接のメリットは、4桁のPINか、あるいはパスワードを入力する手間が省ける程度かもしれません。とはいえやっぱり一度使って見ると、その快適さにヤミツキになるんですよね。何というか、駅の改札でオートチャージ対応のICカードを一度使ってしまったら、もう元には戻りたくない感触といいますか……。
Cisco Webex Desk Cameraそのものは、ドライバーレス(UVC対応)で簡単にセットアップできますが、専用のサポートソフトが製品公式サイトで公開されています。
このソフトからは、撮影画角を65/70/75/81度の4段階から調整でき、設定値はZoomやSkypeなど他のビデオ会議ソフト使用時にもそのまま継承されます。また「Best Overvew」機能をオンにすると、画角調整や4K撮影が無効になる代わりに、顔の位置などに応じて撮影視点が自動シフトする機能もあります。
この専用ソフトは、カメラのファームウェアを更新する際にも必要です。購入して4カ月ほど経ちますが、ファームウェア/ソフトとも数回アップデートがかかっているので、今後もしかしたら多少の機能進化もあるかもしれません。
こうした点も含め、「今までにないWebカメラ体験」を欲している方には、オススメの製品です。感謝祭なりクリスマスなり、セールでもうちょっと安くなるといいのですが。