いつモノコト

カセットテープ風HDDケースを買った。使いやすい・カッコイイ

単体のHDDを外付けドライブとして活用できるケースがあるのをご存じでしょうか? 3.5インチドライブ用や2.5インチドライブ用があって、価格も手頃。簡単にUSB接続のドライブを作れるというアイテムです。

今回、手元にあった古い2.5型HDDを活用するべく適当なケースを探していたところ、カセットテープをモチーフにしたユニークなものが売られていたので購入してみました。ORICOの「2580U3」というもので、価格はAmazonで928円でした。

若い人の間ではカセットテープがちょっとした人気らしいですが、かつてのカセットテープ時代を知る筆者から見ても懐かしく、そしておしゃれなデザインに感じました。

さて、開封してみると中にはケース本体とシール、USBケーブルが入っています。ケースは透明な素材で上下に分かれるようになっています。

シールは自分で貼り付けるわけですが、ケースの窪みに対してほとんどぴったりのサイズなのでズレないように慎重に作業しました。この時、基板の付いている方には「B」の文字のところに穴の空いているシールを付けます。ここがアクセスLEDの窓になっています。

中に入れるHDDは2009年製の160GB品で、回転数は5,400rpmです。このケースはSerial ATA専用なので、HDDも同規格のタイプを用意しておきます。装着はケースをスライドさせて開けたら、HDDを滑り込ませるだけと簡単です。

2.5型HDDの厚さは主に9.5mmと7mmの2タイプがあり、このケースは両方対応しています。今回のHDDは9.5mm厚ですが、7mm厚用にスペーサーとなるスポンジが付属しています。

HDDをケースに入れたところ
ケースはHDDのサイズにぴったりにできていた

そしてフタを戻せば外付けドライブの完成です。実際のカセットテープよりは一回り大きいですが、レトロな雰囲気はあります。それでいて、透明部分から裸のHDDが見えるところがサイバーな感じがしてカッコイイと思いました。

使い方は簡単で、PCにUSB接続すればすぐに認識します。もちろんPCを使用中に抜き差しできますし、バスパワーなのでモバイル用途でも使いやすいでしょう。

ケースの端子は外付けドライブとしてよく見るUSB3.0 Micro-Bだ

コントローラーはJMicronの「JMS578」。HDDではあまりメリットはありませんが、このチップは高速転送できるUASPにも対応しているとのことです。実際、Windows 10上のCrystalDiskInfoではUASPでの接続と出ていました。AmazonのページにはこのケースがSSDにも対応するとあるので、SSDを入れた場合にはUASP接続の効果が出ることと思います。

基板上のコントローラー
CrystalDiskInfoではインターフェースのところにUASPと出ていた

試しにフォーマット直後の状態にして、CrystalDiskMarkで転送速度を測ってみました。シーケンシャルリード/ライトとも70MB/s近く出ていました。さすがに今日のHDDに比べれば遅いものの、この時代の物としてはちゃんと速度が出ているようです。

CrystalDiskMarkの結果

今回のようにHDDのリユースにも便利なケースですが、もちろん新品の大容量品を入れるのもいい。昨今だと、在宅勤務で大きなファイルを扱うときなどに重宝しそうです。なにより、こうした他にはないデザインがデスクの上にちょこんとあると、目に入ったときに楽しいのであります。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。