いつモノコト
丸洗いできる、靴下のようなスリッパ
2020年11月29日 09:15
引っ越しする前は露出した床面積が1畳分もない部屋で暮らしていたが、この夏に引っ越した後はまっとうなフローリングの部屋で暮らすことになった。ロボット掃除機で気軽に床掃除できることもあり、夏は裸足で過ごしていたが、気温が下がってくるとスリッパが欲しくなった。また自宅で過ごしている時間が増えていることもあり、どうせなら、誰もが思い浮かべるようなスリッパではなく、少し違うものを探してみた。
そこで購入したのが、丸洗いできたり折りたたんだりできる、アントレックスの「フォールディングスリッパ」だ。雑貨屋の店頭で2,420円(Lサイズ)だった。
よくあるタイプのスリッパと違うのは、底が柔らかく、簡単に曲げられること。折りたたんで付属のポーチに入れ、ホテルなど外出先でも利用できると謳ってる。洗濯機で丸洗いできる(乾燥機には非対応)ので、清潔に利用できるのも特徴だ。ホテル用などと聞くと使い捨てのような、簡易なスリッパをイメージしてしまうが、本製品はしっかりと作られており、普段の室内履きとしても利用できる。
かかと部分は、モロッコのサンダル「バブーシュ」のように、踏んでスリッポンのように履いたり、かかと部分を起こして靴のように足にフィットさせて履いたりすることができる。
使用感だが、底が柔らかく軽いこともあって、かなり軽快な印象。スリッパというより、大きな靴下、あるいはふにゃふにゃの靴? を履いているイメージだ。靴下で歩いている感覚とほぼ変わらないといっていいだろう。歩く際の音は静かで、スリッパでありがちなパタパタという音はしない。
足の甲の部分はメッシュ素材で、内部が極端に蒸れることを防いでいる。のだが、さすがに夏の終わり頃でも蒸れて暑かった。筆者の感覚では室温25度以下、秋から春にかけて使うイメージだろうか。寒くなってくると、履きっぱなしでも蒸れずに快適だ。
足裏には簡易な滑り止めが付いている。滑りやすさについてはフローリングの仕上げとの相性なので一概には言えないが、筆者宅では、本製品を使っていて「滑りやすい」「危ない」と感じたことは一度もない。靴下で歩いている時と感覚は変わらない印象だ。
脱ぎ履きは、軽すぎることが影響して一般的なスリッパほど簡単ではない。足の甲を足首近くまで覆っている形状も合わさって、スリッパのように足先をポイッと振っただけでは脱げてくれないのだ。かかとを起こして履いていた場合は、かかとをこすり合わせて脱ぐような形になる。「スリッパを履かないことにしている場所」に頻繁に出入りするなら、「一瞬で脱げない」のはちょっとだけ面倒かもしれない。
筆者は本製品を2カ月ほど使っているが、今のところ致命的な消耗具合にはなっていない。かかとなどはもっとボロボロになると思っていたが、まだまだ持ちそうだ。スリッパの使用機会が増えて、清潔感や履き心地が気になっている人には、本製品はおすすめだ。