いつモノコト

ちょっと便利。ペットボトルに残ったリングを簡単に切れる分別ハサミ

飲み終えたペットボトル飲料。飲み口までペットボトル本体と一体になったタイプが主流だ

ラベルレスのペットボトルが最近話題になっているが、製造時の省資源化という観点はともかく、捨てる際の分別という意味でやっかいなのはラベルよりキャップ部分だろう。近年は、飲み口までペットボトル本体と一体になったタイプが増えており、分別は格段に楽になっている。コンビニの冷蔵庫を見渡しても、およそ9割以上が飲み口までペットボトル本体と一体になったタイプだ。

キャップとラベルがプラスチック製

ただこうした最新のタイプであっても、キャップを開けた際にプラスチックのリングが切り離されボトル側に残る仕様になっている。キャップをプラスチックとして分別するなら、残ったリングも取り外したいのだが、これが意外にめんどうで、製造メーカーによってはリングのプラスチックが肉厚で、“カエシ”のようになった内部のツメも曲がりにくく、手でで外そうとするたびに指先や爪が痛くなる。

キャップから切り離されたリングがボトル側に残る

そうしたペットボトルに残ったプラスチックのリングや、調味料・つゆなどの瓶のプラスチック製キャップを切ることに特化したのが、今回紹介する分別ハサミ「BC-30H」だ。長谷川刃物が「CANARY」のブランドで展開している日本製のハサミで、サビに強い国産ステンレス刃物鋼が使用されている。価格は、Amazon.co.jpで657円だった。

長谷川刃物が「CANARY」のブランドで展開している分別ハサミ「BC-30H」
使い方
刃は片方だけ。もう一方はボトルに引っ掛けるフックになっている

あらかじめ注意しておきたいのは、このハサミが切れるのは、主にキャップ側に使用される柔らかいプラスチックという点。ペットボトルのキャップから分離して残るプラスチック製のリングや、調味料・つゆの瓶に使用されるプラスチック製のキャップ(注ぎ口)を切ることはできるが、ペットボトルの「飲み口」を切ることには使用しないよう案内されている。一部の商品ではペットボトルの飲み口部分がプラスチック製になっているが(かつてはこれが主流だった)、キャップと違ってかなり固く作られているため、「無理に切ろうとするとハサミがこわれます」と注意を促すシールがケースに貼られている。ペットボトル飲料に限って言えば、このハサミはキャップのリング切断用と考えて差し支えないだろう。

ペットボトルの飲み口(注ぎ口)は切れないという注意喚起のシール
左のように飲み口がプラスチック製の場合、このハサミでは飲み口そのものは切断できない

ペットボトル飲料の場合、分別ハサミ「BC-30H」の使い方は簡単で、フックになっている側を飲み口に引っ掛け、刃をペットボトルに残ったリングの下に差し込むだけ。あとはハサミをゆっくり閉じればリングを切れる。リングのプラスチックの厚さや硬さは製造メーカーにより異なるので、力の入れ具合は一概には言えないが、刃が肉厚でしっかりとしているためか、さほど力もいらずにパチンと切れる。分別でリングを取り外す作業が圧倒的に簡単になることは間違いない。

フックを飲み口に引っ掛けて、刃をリングの下側から差し込む
ハサミを閉じるとリングが切られていく
パチンと切断完了
切断したリング
キャップのプラスチックは比較的柔らかいので、切断してあれば簡単に取り外せる

例えば、飲み終えたペットボトル飲料なら、ラベルを剥がし(今では簡単にラベルを剥がせる商品がほとんどだ)、中をかるくすすぎ、このハサミでパチンとリングを切れば、分別は完了。指先を痛めながらリングを上にグイグイと押し上げて外すことと比較すれば雲泥の差で、あっさりと簡単に切り離して、楽に分別できる。

これまでは、わざわざこんなことのために専用の道具を買うのもどうなんだろう……と躊躇していたが、指先は痛くならないし、あっという間にリングを取り外せるのはかなり便利で、分別が億劫でなくなった。自宅でペットボトル飲料の消費が多い家庭には特にオススメの道具だ。

ラベルを剥がし、リングをこのハサミで切るだけで分別が完了

太田 亮三