いつモノコト
リモワのスーツケースが旅を楽しくする。機内持ち込みタイプを愛用中
2019年7月30日 08:15
「こんな格好いいスーツケースがあるのか!」。最初に見たときにそう思ったのを覚えている。それがリモワの「クラシックフライト」(CLASSIC FLIGHT)シリーズだった。
リモワのスーツケースは比較的高価ではあるが、このクラシックフライトシリーズは空港などでも使っている人を見かけることが多く、人気は高いようである。
実は大きなサイズのクラシックフライトは既に持っていたのだが、昨年2泊ほどの海外取材に行く際、乗り継ぎの時間をどうしても短縮しなければならず、機内持ち込みできるサイズのスーツケースを調達する必要があったのだ。
どうせなら機内持ち込みタイプもクラシックフライトにしようと思って購入したのが今回紹介する「クラシックフライト キャビンマルチホイール」(33L)だ。購⼊時には、国内のリモワストアで10万円ほどだった。
ケースを開けると荷物を詰めるのが楽しくなる演出
このシリーズの特徴はなんと言ってもそのデザイン。古き良き時代の飛行機をイメージさせるアルミ合金の波板や鋲がなんとも旅情を誘う。実際、その波板はユンカースF13という世界初の全金属製旅客機からインスピレーションを受けて造られたとのことである。
キャスターは4つ付いており、滑らかな路面では軽く押すだけで動くので移動はしやすい。ただ、少しでこぼこした路面だと、本体が共振するのか振動音がやや大きいのは使っていて気になった点だ。
他のスーツケース同様、本体に固定されたハンドルが2カ所があるのだが、これが革巻きというのも素晴らしい部分。プラスチックなどと違って手がベタベタせずに快適なのだ。革と言っても硬くてしっかりしており、今のところ変型したりはしていない。色もブラウンでアルミの本体に映えるのがいい。
そしてケースを開けると目に飛び込んでくるのが一面に飛行機がプリントされた内張。荷物を詰めるのも楽しくなってしまう演出だ。
開けたときに上側になる方にはディバイダーが1枚付いており、閉めるときに荷物が落ちないようになっている。一方下側にディバイダーはなく、こちらは2本のベルトで荷物を押さえる仕組みだ。
この33Lモデルは外寸が55×40×20cmと同シリーズで最小。基本的に機内持ち込み可能なサイズだ。これより1つ大きな35Lモデルになると、一部のエアラインで機内持ち込み制限に引っかかる。
筆者の場合だと、国内はもとより海外でも2泊から3泊くらいならこの大きさで十分まかなえる感じだ。ターンテーブルで荷物を待つ時間がいらないのは本当に助かる。
ところでリモワは昨年、大々的にラインアップのリニューアルを行なったため、クラシックフライトシリーズは現在、「クラシック」シリーズに名称を変えている。33Lモデルは「クラシック キャビンS」(111,240円)となった。外観はほとんど変わっていないが、ハンドルの色がブラックになったりロゴデザインが変更されている。また内張は飛行機のプリントがなくなり、ブラックカラーになった。
ウィークポイントもあるもののそれ以上に魅力は大きい
さて、いろいろ書いてきたクラシックフライトシリーズだが、全体的には文字通り古典的なスーツケースといえそうだ。
金属製とあって、このサイズでも重量が4kg以上あるのはウィークポイント。現代の軽量なケースならその半分以下であろう。階段を持って歩くのも少々大変だし、LCCなどでは重量制限に引っかかりやすくなる点は記しておきたい。
また筆者はあまり気にしていないが、荷物の固定方式もモダンなタイプは両側をファスナー付きのメッシュで仕切れたりして便利なのだろうが、クラシックフライトはそこまで使いやすいとは言いがたい。
そういうわけで、このシリーズは広くオススメするようなアイテムでもないと思っているが、多少の不便を押してでもその佇まいを手に入れたいと思ったならぜひ現物をチェックしてみてほしい。手に入れたら今まで以上に旅が楽しくなるのは間違いないと思う。