いつモノコト

マンガアプリ「GANMA!」。独特なオリジナル作品の宝庫

根っからのマンガ好きな筆者のスマホは、少年ジャンプやLINEマンガ、サイコミ、ピッコマなど実に10種類以上のマンガアプリに寡占されている。その中でもお気に入りのアプリが「GANMA!」。

GANMA!は、コミックスマートが提供するオリジナル新作マンガの配信サービス(iOS/Android)。王道バトル・ラブコメディー・SF・ギャグ・ホラーなど、多種多様なマンガが毎日配信される。中には100話以上無料で読める作品もあるので、一気読みがしたいという人にはおすすめできる。

iPhone8で閲覧している様子

ほとんどのオリジナルマンガは無料だが、先読み(プレミアム会員)などは課金が必要。2018年11月までは完結作品をすべて無料で一気読みできたが、12月からは月額680円と課金制になった。一方で、ひと月ごとに無料で読める作品がラインアップされるようになったので、公開期間内(1カ月)に一気読みしてしまえば無料。

また、既に単行本化されている作品が掲載されるケースがあるのだが、期間限定で公開されるので早めに読んだ方が良い。

筆者は「無料アプリだから」という単純な理由から本アプリをダウンロードしたのだが、これが琴線に触れた。オリジナル作品であっても、ほとんどのストーリーや絵のクオリティは申し分なく、数年ぶりに涙腺を崩壊させた作品にも出遭うことができた。

作品名は「しのもん」。2014年に徳川幕府が健在しているという世界観のもとで話が展開していくのだが、無垢から生まれる主人公の健気さや、敵である四天王たちから時折垣間見える温かみに筆者の心は打ち震えた。初めはギャグマンガだと思って読んでいたのだが、佳境に差しかかるころには食い入るように目を見開き、最終話付近では子供心に還ってほろほろと涙を流していた。瞬く間に作者のファンだ。

上記に限らず、繊細に作りこまれているものが多く、独特な世界観を持つ予想の斜め上を行く発想の作者が多く見受けられた。一風変わった良作を求める人にはもってこいの空間ではないだろうか。

マンガ誌だけでは読み足りない筆者にとって、GANMA!は宝の宝庫といっても過言ではない。

さらに、GANMA!にはもう1つ楽しみ方がある。これは筆者なりの楽しみ方なのだが、「お絵かき投稿」機能をふんだんに使い、そのマンガに対しての感想などを自分なりの絵で記している。言葉を贈るだけでなく、コメント欄に絵を投稿できるというところも魅力の1つ。

これは筆者が1年前に描いた「ただのダルマ」だが、600超えのいいねが付いた。お恥ずかしながら当時は少し気分が高揚した記憶がある。たしか、その話が「ダルマにしてやるー」などと締めくくられていたことが、この絵を描いた動機だったと記憶している。

ただのダルマ

お絵かき投稿の中には、プロのマンガ家並みのクオリティの絵があり、オリジナルマンガよりもコメント欄の絵を目当てにのぞきに来る人もいる様子。コメント欄にて読者同士で意見を交わすことも気軽にできるので、多様な楽しみ方ができる。

本アプリはスマホだけでなくWeb上でも展開されているため、パソコンでも利用可能。ただし、表示画面はスマホの方が扱いやすいと感じている。頻用するのもスマホ。

(左)iOSで連載ページ表示(右)Macでホーム表示

近頃は、GANMA!からアニメ化・単行本化する作品が増加している。GANMA!を読むことで一足先に気に入った作品に出会えるかもしれない。

今井あかね