キャッシュレス百景

第6回

生活圏内での「成り行き」で決まったキャッシュレスライフ by すずまり

私が使っている電子マネーは、iPhone X、Apple Watch、Galaxy Note8で使えるようにしている「モバイルSuica」と、Apple Payに登録しているdカードによる「iD」、あとは「LINE Pay」の3つです。

左からGalaxy Note8のGoogle Pay、iPhone XのApple Pay、Apple Watch Series4のApple Pay

ライターという仕事柄、何かこだわりがあると思われるかもしれませんが、実は何がオトクで、何が便利だからこれだ! という確固たる理由があって使っているわけではありません。いわば生活圏での成り行きです。

モバイルSuicaは端末が対応したからで(それまではPASMOだった)、端末のアプリからチャージできて、全国で使えるならいいか! という具合。

「iD」は自分がドコモ歴20年超のユーザーなので、だったらカードはdカードにするかという流れでの選択で、これは唯一オトク感を優先した選択だったのですが、カードをApple Payに登録したら使えるようになったからという理由です。

LINE Payは友だちと割り勘したり、あとから遠隔で少額の支払いをするのに、たまたまみんなLINEでつながっていたから。こういうのってみんなが使っているから意味があるのであって、ひとりだけ違う決済サービスだったら個人間で支払いできなくて意味ないですからね。

楽天Edyも登録してますが、ふだん生活しているエリアでは出番がないのでチャージしてませんでした。主張がなくてホントすみません!(苦笑) でも、いずれもそれなりに便利に使っております。

「モバイルSuica」は交通機関とコンビニで

iPhoneで使っているモバイルSuica

たとえば、モバイルSuicaは改札の通過が楽になりました。最初はドヤ顔で使いたいというよこしまな理由から、Apple Watchで改札を通過していました。しかし装着するのを忘れて出てしまうこともあり、今では公共交通機関の利用は主に(ほぼ忘れない)iPhone、コンビニの決済はApple Watchとなんとなく使い分けています。

コンビニでも急いでいるときはモバイルSuicaで払ってしまうことが多いですし、駅の自動販売機では現金を使うことはまずありません。お財布を出さなくていいので支払いがスムーズです。

Galaxy Note8のモバイルSuicaは、キャンペーンで5,000ポイントゲットしたとSNSに投稿している人が多いのを見て使い始めたんですが、すでにiPhoneで使っていたこともあって出番が少ないです。移動時に地図の利用などでGalaxy Note8を握りしめる時間が長いときだけ使う感じ。

予備としてあると安心です

スマートフォンを複数台持ちしていると、今握りしめている端末と決済機能を持った端末が違うということもありますが、持ち替えるのが面倒くさいので、とりあえず使えると便利。電子マネーの依存率が高くなると端末を忘れることは致命的なので、保険になっている面もあります。

ちなみにチャージ金額を5,000円と3,000円で分けておけば、クレジットカードの明細をみたときに、交通費用か、買い物用か区別しやすくなります。

Apple Watch用のモバイルSuica

「iD」はスーパーで

「iD」の出番はスーパーが多いです。理由は、レジをスピーディに通過したいから!

サイドボタンをダブルクリックしてリーダーにかざすだけ

昨年から最寄りのスーパーで、1レジに2台ずつセルフ支払い機が付けらました。電子マネー以外の現金、カード、ポイントの支払いだけ支払い機で決済します。レジで商品を登録したあと、利用者はそのどちらかに割り振られるのですが、モタモタしていると次の利用者を待たせるのではないかという妙なプレッシャーを感じるんです。実際、先の2名が操作に戸惑っていて、レジが詰まってるシーンを見たことがありました。

セルフ支払い機、慣れてしまえばそれほど時間かかりません。ただ、これまではレジでお金を渡すだけでよかったのが、支払い機のところまで数歩移動してから画面の「現金」ボタンをタッチし、お札と小銭を出してそれぞれ別々にいれる。続けて金額を確認して「精算」ボタンを押す、おつりを受け取る、レシートの発行を待って受け取る、というアクションが必要になるので、精算そのものが簡単になったわけではないのです。

電子マネーなら、スマートフォンやApple Watchをレジの読み取り機にかざすだけ。レシートを受け取ったらカゴを持って離れる。それまでのフローとほとんど変わらないスピードでレジを抜けられます。

モバイルSuicaで支払ってもいいのですが、「iD」はチャージが不要で残高を気にしなくていいですし、履歴が取り寄せているクレジットカードの明細と一緒に記載されるのが便利で使っています。

お財布の中の残高に関係なく買い物ができてしまうという恐ろしさはあるんですが、現金が不足していても買えるというメリットもあります。だったらクレジットカードでいいじゃないかと思うかもしれませんが、お財布を取り出さすこともなく、握りしめてるスマートフォンだけで済むというのは楽なんです。

LINE Payは友だちと

友だちと食事をしたあとの割り勘祭りは面倒です。それがLINEで繋がっている友だち同士の場合、誰かがまとめて払ったあと、自分の分を請求してもらってLINE Payで支払っています。1度チャージしたあとは、友だちとの間でピンポンのように電子マネーが飛びかうだけで、お金を払ってる感覚が薄い(苦笑)。とはいっても、それができる相手もかなり限られてるというのが現状なのですが。

LINE Payは友だちとの間での支払いに使います

物理的なカードも作ってあるのでLINE Pay対応のお店なら支払えるのですが、使ったことがありません。お財布の中にLINE Payカードを入れておいても、お財布をあけたとき現金が見えるので、少額の場合は流れで現金で払ってしまうのですよね。

ただ、最近はスターバックスでもLINE Payのコード決済できるようになったそうです。

LINEとスターバックスが提携。LINE Payを順次店舗導入

スマートフォンだけで対応できるので、もしかしたら出番が増えるかもしれません。過去に「(もう)モバイルSuica使えますか」と何度か聞いたことがありまして、スターバックスで電子マネーを使いたい欲求はありましたから。

ちなみに、友だち間での支払い方法については、以前から悩みどころです。LINE Payでの個人間支払いが限られているのは、友だちとしてつながっている人という条件があるため。ゆえに、モバイルに詳しいライター仲間同士でも、LINEではつながっていないこともあり、これという決済方法は決まっていません。

割り勘分を電子マネーで支払ってはと提案しても、現金化するところで手数料が発生することがほとんどなので、「損だ」「お金集められても使いにくい」と嫌がられることがありました。幹事さんがそのまま生活の中で支払いに使いやすいサービスがいいんでしょうけれど、いつも同じ人が幹事というわけでもないですから難しいですね。

ポイントカードが地味に面倒くさいこの頃

キャッシュレスになってお財布の中の現金残高を気にしなくてよくなりました。銀行のATMにいく頻度が激減しています。

ただ、私がよくいくファミリーレストラン「S」は現金決済しか対応していないため、入店後に手持ちの現金がギリギリであることがわかり、激しく焦ったことも。このようにお店によってはまだ現金のみというところもあるので油断はできません。

あとはスムーズな決済の壁になるのが、ポイントカードの提示です。物理的なポイントカードでお財布がぱんぱんになるのがイヤなので、よほど利用頻度が高くない限りポイントカードは作らないことにしました。

私の生活圏内で出番が多い、唯一のポイントカードがTポイントカード(ファミマTカード)。これも毎回出すのが面倒臭くなっています。聞く方も面倒でしょう。でも聞かれなくて出し忘れ、金額が大きいと軽く残念な気持ちになることもあります。ポイントカードで一喜一憂しなくてもいいのですが(笑)。そしたらこんな記事がありました。

コンビニ会計で「最短の一手」を目指し、ファミマTカードをiDに設定(ケータイWatch)

さすがスーパー幹事の甲斐さん。でもこれは決心がいりそう。一応スマートフォンケースのポケットに入れておいて、スタイルとしてはスマートフォンだけ持っていれば決済できる風情になっているので、とりあえずしばらくは忘れないようにカードを提示する方向になりそうです。

すずまり