ミニレビュー
アマゾンの宅配ボックス「Amazon Hub ロッカー」を試す。超シンプル
2019年10月9日 08:15
Amazonが「宅配ボックス」サービスを開始した。9月から「Amazon Hub ロッカー」を東京と神奈川の数十箇所に設置し、新たな受け取り手段として注文時に選択できるようになった。
なお、Hub ロッカーは、新たな商品受け取りサービス「Amazon Hub」の一環で、セルフサービス型のAmazon Hub ロッカーのほか、対面で荷物を受け取れる「Amazon Hub カウンター」も開始された。こちらは荷物預かりの「Ecbo」、マッサージの「りらく」などの店舗で、店員経由で荷物受け取りできるサービスで、荷物受け取りと同時に店舗への送客も狙ったものだ。
Amazonでは、Hub ロッカー/カウンターともに2019年中に各100カ所に展開予定。ロッカーは、'19年度中にファミリーマート50店舗のほか、小田急電鉄が駅構内や駐輪・駐車場スペースなどに年内に10箇所、スーパーのFujiなどにも設置される。早速、新たなAmazonの荷物受け取り手段「Hub ロッカー」を試してみた。
「コウノトリ」に配達。超シンプルな操作
今回使ったのは、自宅から自転車で行ける小田急電鉄 経堂駅のAmazon Hub ロッカー。Hub ロッカーには、それぞれ愛称がついており、経堂駅のものは「コウノトリ」だ。
Amazonでの商品注文時の[お届先住所]選択画面から、[受け取りスポットを探す]で、近隣のHub ロッカーを表示してくれる。Amazon受け取り対応のコンビニよりも優先的に表示されるようだ。ロッカーの選択以外は通常のAmazonでの注文となんら変わらない。なお、Amazon Hub ロッカーは、代引きや電子マネー払いは非対応で、支払い済みの商品の受取専用となる。
経堂駅は筆者の最寄り駅ではなく、通勤にも小田急を使っていないので、正直近所のファミマでピックアップしたほうが速い。が、今回は新サービスを試すということで、経堂駅まで取りに行くことにした。
Hub ロッカーの名称
Amazon Hub ロッカー - えど
千代田区丸の内一丁目2番1号東京海上日動火災保険株式会社
Amazon Hub ロッカー - ハヤブサ
世田谷区北沢2丁目24ー2小田急電鉄 下北沢駅 中央改札口外
Amazon Hub ロッカー - コウノトリ
世田谷区経堂2丁目1経堂駅 改札口前
Amazon Hub ロッカー - スズメ
世田谷区祖師谷1-6-1祖師谷駅 改札横
Amazon Hub ロッカー - フクロウ
世田谷区成城6-5-34小田急電鉄 成城学園前駅 西口改札外
Amazon Hub ロッカー - キンモクセイ
港区芝浦3-1-21 msb Tamachi 3F ファミリーマートムスブ田町店
Amazon Hub ロッカー - カッコウ
世田谷区代田2-31-12小田急電鉄 世田谷代田駅 改札外
Amazon Hub ロッカー - ツバメ
世田谷区宮坂2-27-27オダクル豪徳寺第3(豪徳寺第三駐輪場)
Amazon Hub ロッカー - やきいも
世田谷区若林一丁目26-8ファミリーマート世田谷若林一丁目店
Amazon Hub ロッカー - たまごやき
世田谷区用賀4-11-3FUJIシティオ用賀店
Amazon Hub ロッカー - さくら
世田谷区太子堂1-7-57昭和女子大学
大学構内に立ち入り可能な人のみ利用可能
Amazon Hub ロッカー - おでん
世田谷区南烏山四丁目 22-11ファミリーマート千歳烏山店
Amazon Hub ロッカー - コロッケ
練馬区小竹町1丁目51ファミリーマート江古田日芸前店
Amazon Hub ロッカー - サンマ
品川区上大崎3-1-1 目黒セントラルスクエア 17F Loft
Loftへのアクセスが可能な人のみ利用可能
Amazon Hub ロッカー - こんぺいとう
横浜市南区南太田1-21-6FUJIシティオ横浜南店
Amazon Hub ロッカー - コスモス
横浜市神奈川区 神之木町 2-44 ファミリーマート横浜神之木町店
Amazon Hub ロッカー - あられ
横浜市港北区鳥山町75FUJIシティオ鳥山店
Amazon Hub ロッカー - どらやき
横浜市鶴見区馬場3-10-45Fuji馬場店
Amazon Hub ロッカー - ヒバリ
川崎市多摩区西生田3-8-1小田急電鉄 読売ランド前駅 改札外
Amazon Hub ロッカー - カモメ
川崎市多摩区生田7丁目8生田駅 海側エレベータ通路横
Amazon Hub ロッカー - つきみだんご
川崎市多摩区菅 3-12-36Fuji稲田堤店
通常、筆者宅では木曜日の夜にAmazonに注文すると、土曜日には受け取れるが、金曜日の注文だと日曜以降の発送になることがある(商品による)。週末には確実に受け取れるようにと、9月27日(金)の0:19に発注した。できれば土曜日に届いて、日曜日には確実に届いて週末中にピックアップする、というイメージでの発注だ。
ところが、Amazon Hubロッカーに発注当日の27日10時14分に届いてしまった。自分が記憶するAmazonの注文では、おそらく最速だ。もっとも駅まで取りに行かないといけないのだが……。
おそらくまだ利用者が少ないために優先的に配送されたのだと思うが、この速度には驚いた。
また、引取期限が3日間なので、週末を逃すとピックアップできない。ロッカーを長期間専有すると他の利用者に迷惑をかけることにもなるので、配送されたものはなるべく早くピックアップしたいところだ。
結果、29日(日)の朝にピックアップしにいくと、ヤマト系の宅配ボックス「PUDOステーション」に並んでAmazon Hub ロッカー「コウノトリ」が設置されていた。
受け取りは、メールで送られてきたバーコードをロッカーの読み取り面にかざす、もしくは認証キーを入力するだけだ。
最初はバーコードを試したがうまくスキャンなかったので、番号入力で対応した。番号を入れるとロッカーが開き、商品を取り出し可能になる。あっけないほど簡単で、商品を取り出して持って帰るだけだ。
操作を間違える余地もないぐらいシンプルで驚いたが、自分の最寄り駅にあったら相当便利になりそうだ。受け取り時間を縛られない(経堂駅は5時~25時まで)のも良いし、自宅に宅配ボックスがある人でも、例えばプレゼントなど、家族に知られたくない荷物をピックアップするといった使い方もできる。なお、保管期限(3日)を過ぎるとAmazonに返送され、返金されるとのこと。
コンビニ受け取りと比べても、並んだり、人の手を煩わせないので気楽といえる。駅の改札目の前という立地なので、まだ珍しいAmazon Hub ロッカーを使っていると、人の目線は若干気になるが、夜でも安全に受け取れる(経堂駅は交番も目の前)というのもメリットかもしれない。
シンプルさが魅力。生活圏に欲しい新たな受取手段
Amazon Hub ロッカー自体は、シンプルなので戸惑う要素はないはず。
気になるのは、今回の経堂駅の場合、隣にはヤマト系の宅配ボックス「PUDOステーション」が設置されている。両社が乗り入れれば、より便利になるし、スペース的にも有効活用できるのでは、とは感じた。また、PUDOステーションは、受け取りだけでなく荷物の配送や、メルカリの出品などもできてより高機能だ。それらの機能が、Amazon Hub ロッカーにもあればより活用シーンは広がりそうだ。
一方で、Amazon Hub ロッカーの「Amazonの荷物を受け取るだけ」というシンプルさが捨てがたいとも感じる。拍子抜けするぐらい単純なので、誰でも使えるわかりやすさは魅力だ。
Amazonでは、Hub ロッカーの反応を見ながら、機能やサイズなど、日本の市場にあった形での展開を検討していくとのこと。Amazonを使う頻度が高い人には間違いなく重宝するロッカーになりそうだ。個人的にも最寄り駅や会社の近くにもできてほしいと感じている。