NISA「成長投資枠」活用3ステップ　“スゴイ株”と“悪い株”を見極める

「株って難しそう」「何をいつ買えばいいのかわからない」そんなあなたへ、株価予想の達人が銘柄探しから売買タイミングまで、分かりやすく教えます! 株投資の3つのステップから銘柄探し、チャートの活用まで全5回連載で解説します。

株価予想の達人が教える株投資　初心者でもチャートで逃さない買い時・売り時

新NISAブームに乗って投資口座を開設したものの、株の売買ができる成長投資枠をうまく使えていないという人は多いのではないでしょうか。いざやってみようと思っても「株投資って何から始めればいいの?」と不安に思う人もいるかもしれません。そこで今回は、株投資の3つのステップを解説します。

ステップ1：スゴイ株を探す

これから値上がりしそうなスゴイ株を見つけるには、その会社のストーリーに注目するのがポイントです。株は「高くても買いたい」「高くても売りたくない」と思う人が増えるほど、値上がりする仕組みです。では、欲しいと思われる株はどんな株か? それは「時間と共に企業価値が右肩上がりに増えていくストーリー」を持った会社の株といえます。

特に「大きな変化のあるストーリー」があると、大きな株価上昇が期待できます。

スゴイ株を見分けるのが難しい場合、「悪い株を避ける」だけでもOKです。悪い株、つまり企業価値が増えない株はスゴイ株よりも簡単に見つけられます。業績や資金効率などから、成長しない株と還元しない株を避ければいいのです。ストーリーは「定性的」な分析ですが、それが本当に正しいかは「定量的(数字)」でも分析します。ストーリーと数字の両方で考えるのが大事です。

ステップ2：タイミングを見極める

スゴイ株を見つけたら、次は買い時を待ちます。よい買い時は、「割安感」「イベント」「チャート」の3つで判断します。

割安感は益回り(EPS÷株価)8%以上、配当利回り4%以上で判断。前向きな決算サプライズや自社株買いなど、イベントに影響されて相場が動く時は売買タイミングとなりやすいでしょう。チャートを読めば、最新の動きに合わせてタイムリーな判断ができます。タイミングの見極めについては第2回で詳しく解説します。

ステップ3：ポートフォリオを改善して金融所得を増やす

保有資産の配分のことを「ポートフォリオ」といいます。すでに持っている株がスゴイ株でなくなったり、タイミングが悪くなったりしたら乗り換えて、ポートフォリオを改善していきます。

ポートフォリオを管理するためにも、まずは運用目標を立ててみましょう。目標を明確にすることで、いざという時も迷わず投資を続けられます。筆者は「投資家としての基本給を増やすこと」を目標に資産を運用しています。

基本給とは、定期的に得られる収入源である配当金のことです。配当収入の他にも、成長投資の原資となる内部留保は、会社員が老後のために蓄える厚生年金みたいなものだと捉えています。

配当収入＝基本給、内部留保＝厚生年金、となれば、値上がり益はボーナスに似ている気がします。ボーナスは継続性に欠け、翌年も同じように得られる保証はありません。だからまずは「基本給である配当金と内部留保を着実に増やす」ことを目指し「あわよくばボーナスも狙う」という姿勢が健全な目標だと考えています。

以上のステップ1～3を繰り返して、金融所得UPを目指すのが株投資です。