3Dプリンターで廃材由来のインテリア　丸井でチェア・ソファ

北千住マルイの共用スペースのイメージ図

大日本印刷株式会社(DNP)は、企業の事業活動等で発生する廃材を再生素材にして、3Dプリンターを使ってインテリア等にアップサイクルするサービスを開始する。第1弾として、「北千住マルイ」(東京都足立区)1階の共用スペースに、同店で不要になった紙等を再生素材にして作成したチェアやソファを3月20日に設置した。

DNPは、廃材を再生素材化して、デザイン性などが高い製品へとアップサイクルするサービス「再生素材を活用したデザインソリューション」を2022年から展開。再生素材でボードを作成し、軽さや組み立てやすさなどの特長を活かした什器等を成形し、イベントでの一時的な利用などの用途で提供している。

こういったサービスの知見を活かすとともに、3Dプリンターを使用することで製品のデザインや機能を高めるとしている。チェアやソファなどのインテリアを製造していく予定。

3Dプリンターの原材料である樹脂ペレットに、従来の間伐材から得た木粉に加え、紙を新たに取り入れて材料の改良を図り、再生素材のバリエーションを広げている。3Dプリンターを活用することで、より柔軟なデザインや小ロット製造を可能とし、また強度や耐久性の向上も実現したという。

北千住マルイでは、店舗で発生したごみを「廃棄ごみ」と「資源」に分別する「エコファクトリー」という取り組みを行なっている。その取り組みで分別された紙を再資源化し、DNPのサービスのプロダクトの原料として活用した。

資源リサイクルの再利用プロセスが消費者に伝わりにくいという課題に対し、消費者が体験できるようプロダクトを設置して、プロセスの可視化を図る。