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カードのタッチ決済で1日乗車や定期券「Pass Case」 江ノ電から

三井住友カードは、クレジットカードのタッチ決済を使った公共交通機関向けソリューション「stera transit」を強化し、MaaSプラットフォームとして展開する。同プラットフォームを活用した利用者向けの総合交通アプリ「Pass Case(パスケース)」の提供を開始する。

カードのタッチ決済を使った乗車サービスとなる「stera transit」は、全国の公共交通機関で採用されており、全国39都道府県、180の事業者での導入が予定されている。このstera transitの基盤を応用し、“事業者や地域を跨る新たな移動サービス”、“移動ニーズの変化に対応した柔軟な乗車サービス”を実現するMaaSプラットフォームとして「Pass Case」を構築した。Pass Caseにより、導入交通期間による、定期サービスや住民割引、回数割引、企画乗車券等の機能を提供可能とする。

Pass Caseでは、国際ブランドのタッチ決済カード(物理カード)と総合交通アプリ「Pass Case」を活用し、定期券や企画乗車券などを実現する。

第1弾となるのは、江ノ島電鉄(神奈川県)の江ノ電1日乗車券「のりおりくん」。800円で江ノ電が一日乗り降り自由となる1日券で、提携店舗や施設で提示することで割引等のサービスも受けられる。1枚のカードで、お店での決済だけでなく、移動、観光などに活用できるようにする。

なお、現時点ではApple PayやGoogle Payには対応しておらず、Visaブランドのタッチ決済対応カード(クレジット・デビット・プリペイド)を利用する。対象の国際ブランドは今後順次拡大予定。

利用開始には、Pass Caseへ会員登録し、販売中のチケットページから、購入するチケットを選択。対象となるカードでチケットを購入し、乗車当日に購入時に使用したカード類を専用リーダーにタッチする。なお、Pass Caseでは今後スマートフォンのタッチ決済乗車にも対応予定。

MaaSプラットフォーム/Pass Caseの導入により、事業者は、駅構内での乗車券販売手続きや、券売機や運賃箱への現金補充業務などを削減できる。消費者においては、1枚のカードで乗車から買い物等の決済までを完結できるようになる。

今後は、回数券や期間指定の定期券、住民割引や昼間利用限定での割引等も提供するほか、交通利用と消費行動を掛け合わせたデータ分析により、利用者の属性に合わせた乗車サービスの提供などを展開予定。