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中央線グリーン車、3月15日に本格始動 券購入はモバイルSuicaがラク

JR東日本の中央線のグリーン車が3月15日に、有料着席サービスとして本格始動します。乗車に必要なグリーン券はいくらなのか? どのように購入すればよいのか? などを見ていきましょう。

グリーン車が新たに導入されるのは、中央線快速の東京~大月間、青梅線の立川~青梅間です。JR東日本が中央線以外で普通列車グリーン車を導入している路線として、東海道線、横須賀・総武快速線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、上野東京ライン、常磐線があります。神奈川方面、埼玉・群馬・栃木方面、千葉・茨城方面には設定されていたのに、東京西部方面へ向かう路線には設定されていなかったということですね。

運行区間

中央線のグリーン車は、東京寄りの4号車・5号車に連結された2階建ての車両となります。本格導入前の24年10月からグリーン料金不要で乗車できる「グリーン車お試し期間」が設けられていましたので、乗ってみたという方もいるのではないでしょうか。

中央線グリーン車
新宿駅に設置された中央線グリーン車開始の告知

3月15日のサービス開始以降は、グリーン車への乗車には「グリーン券」が必要となります。料金はSuicaを活用した購入と、紙のきっぷの購入で異なり、50キロまではSuicaが750円、紙が1,010円、100キロまではSuicaが1,000円、紙が1,260円と、Suicaの方が割安となっています。JR東日本公式の呼称は、Suica方式が「Suicaグリーン料金」、紙が「通常料金」です。

Suica方式は、カードの場合は東京モノレール・東京臨海高速鉄道のSuica、PASMO・Kitaca・TOICAも対応しますが、モバイルPASMOは対応しません。

紙のきっぷは、普通列車グリーン車停車駅の改札口の外にある「ICマーク」のある券売機、または主な駅のみどりの窓口で購入できます。なお、Suicaのカード残高を使用して紙のきっぷを購入した場合も通常料金となります。

Suicaグリーン料金は、モバイルSuica(Apple PayのSuica含む)やカードタイプのSuica等に、グリーン券情報を記録して購入した際に適用されます。紙のきっぷは発行されません。

モバイルSuicaとSuicaカードでも、購入方法や支払い方法が異なります。モバイルSuicaはアプリで、SuicaカードはSuicaエリア内のグリーン車停車駅にある券売機で購入します。また支払いは、モバイルSuicaはチャージ残高ではなく紐づいたクレジットカードもしくはApple Pay、Suicaカードはチャージ残高からとなります。

まずは、モバイルSuicaでの購入方法から見ていきましょう。Apple PayのSuicaを例に進めていきます。

モバイルSuicaアプリを起動し、画面下部の「グリーン券」をタップします。「新規購入」へと進み、乗車駅と降車駅を入力します。ここで中央線沿線の駅を選択できればよいのですが、執筆時点ではサービス開始前で選択できないようです。そこで仮に、東京と横浜を入力しました。その後、購入画面に進んで、任意の支払方法を選択して購入できます。

車内では、着座する席の上部にある「グリーン券情報読み取り部」に、券購入に使用したスマホなどをタッチすると、ランプが空席を示す赤色から、着席を示す緑色に変わります。あとはのんびり座って、目的地に向かいましょう。ただし、普通列車グリーン車は「自由席」のため、グリーン券を購入したからといって必ず座れるわけではありません。

次にカードのSuicaでの購入方法です。駅の券売機で購入する場合、「グリーン券」ボタンにタッチし、その後「Suicaグリーン券」をタッチします。券売機にSuicaを入れて、降車駅の「線名ボタン」、グリーン車降車駅を順に選んでいきます。購入後はグリーン券情報がSuicaに記録されますので、モバイルSuicaの時と同じように、座席上の読取部にカードをタッチして利用します。

なお、駅のホームに設置されているグリーン券の券売機では、手順やカードの読み込ませ方などが異なります。

モバイルSuicaおよびカードのSuicaの注意点として、「2名さま分以上のSuicaグリーン券はお求めいただけません。別にグリーン券をご購入されると上書きされ、無効となります」とあります。さらにモバイルSuicaに関して、「iPhoneに2枚以上のSuicaを登録している場合も、会員ご本人さまご利用分のみお求めいただけます。(同行者のご利用はできません)」とありますので注意しましょう。

なお、JRE POINT会員限定の「(JRE POINT 用)Suicaグリーン券」も用意されています。こちらは乗車区間に関わらずJRE POINT 600ポイントで利用できます。中央線などJR線を利用する機会が多いという方は、気づいたらグリーン車を利用できるだけのポイントが貯まっていたということもあるでしょう。