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「メルカリ モバイル」開始 ギガを200円で売り買い可能で20GB 2390円
2025年3月4日 11:28
メルカリは、通信サービスに参入する。MVNO事業「メルカリ モバイル」の受付を3月4日から開始する。月額プランは2GB 980円、20GB 2,390円の2種類で、ドコモ回線を活用する。
申込みはメルカリアプリから行なう。4日からiOSアプリ利用者向けに段階的に提供開始し、Androidも順次展開していく。
2GBと20GB、2つのシンプルなプラン
サービス開始時点では、2GB(980円)と20GB(2,390円)のわかりやすい2つのプランで展開する。ユーザーは、フリマアプリのように残ったギガ(データ通信量)を1GB単位、200円~500円の間で、メルカリモバイルの利用者同士で売り買いできる。余ったデータ通信量を個人間で自由に売り買いできるのは日本初。
データ通信量を売って、得られたお金は「メルカリ」の残高にチャージされ、メルカリ内での支払いやメルペイでの支払いに活用可能。データ通信量の取引でも、通常のメルカリの手数料と同様に10%の手数料を徴収する。
また、データ通信量はメルカリ公式でも1GB/550円で追加可能。なお、購入したデータ通信量は再出品できないほか、いずれのデータ通信量に関しても翌月の繰り越しには対応しない。
SIMタイプはeSIMで、音声/SMS/データ通信に対応する。国内通話料金は22円/30秒。支払い手段はメルカードとメルペイスマート払い。メルカリで不要品を売ったお金で生活基盤となるインフラ料金を支払うことができる点が特徴となる。データ通信量を売って、メルカリで商品を買ったり、NFTを買うなどの「循環」でメルカリエコシステムを強化していく。
今後、物理SIMカードや、データSIM、au回線の追加、通話定額オプションの導入、支払い手段の追加、おトクなプログラムなどの提供を予定している。具体的な導入日や展開するサービスについては未定としているが、早くても今夏までには何かしら機能追加を検討するとしている。
大規模な投資は控え、早期黒字化を目指す
MVNO事業のポイントとして、「大規模な初期投資」が不要で開始できる点をメリットに挙げ、メルカリ 執行役員CEO Fintech 兼 メルペイ 代表取締役 永沢 岳志氏は「MNOへの参入は明確にないと考えている。データ通信量の売買機能やメルカリ経済圏など、使いやすさを価値にすることで早期の黒字化を目指していきたい」と語った。
また契約方法に関して、フリマアプリ、メルペイ、メルカリハロといったサービスと同じ「メルカリアプリ内で完結」をコンセプトに展開するため、メルカリモバイルも申込みから支払いをアプリで行なえるようにしている。「いつものメルカリで簡単に始められ、乗り換えのハードルを下げたい」(永沢氏)とし、実店舗での契約については予定していない。
またユーザーは、通信回線を申込むきっかけとして端末も買い換える傾向が多いとし、具体的な言及については明言を避けたが「端末販売には大きな機会」があると説明。メルカリやメルカリShopsと連携して、端末購入と同時にメルカリモバイルへの契約をセットで提供するプランも視野に入れているとした。
メルカリ関連では、メルペイがUSEN NETWORKSらと連携し、家庭用光回線サービス「USEN光01 メルカリ限定プラン」と家庭用実質再エネ電力プラン「U-POWER GREENホーム」も提供開始している。