"乗れる"ポケモン「ホンダコライドンプロジェクト」

ホンダは、ポケモン社監修のもと、ゲーム「ポケットモンスター スカーレット」に登場するポケモン「コライドン」の形をしたミライモビリティを製作する「ホンダコライドンプロジェクト」を始動した。製作中の「ホンダコライドン」を3月7日から3月9日まで、Hondaウエルカムプラザ青山に展示する。

2024年にトヨタ技術会が“大人の本気が子供の夢になる”という思いを込めて制作した「トヨタミライドン」のものづくりへの思いを受け取り、制作が始まったのが「ホンダコライドンプロジェクト」。ミライドンとコライドンはポケットモンスター バイオレット/スカーレットにそれぞれ登場する伝説のポケモン。

プロジェクトメンバーは、二輪・パワープロダクツ事業と先進技術研究所から社内公募した約40名の有志。“ホンダの本気が子供の夢になる”をスローガンに、二輪事業がこれまで培ってきた設計思想やシミュレーション技術を応用。また、先進技術研究所が持つ先進バランス制御技術を取り入れて、ゲームの世界に登場するコライドンをホンダが考えるモビリティの形として極限まで追求した。

コライドンは、場面に応じて姿を変えることが特徴のポケモンで、4足で歩くほか、四肢を使って走る「しっそうたいけい」や、高速での遊泳を可能にする「ゆうえいたいけい」など、さまざまな形態がある。

ホンダコライドンは、この「しっそうたいけい」をイメージしたもので、コライドンの重さ、大きさともにほぼ実物大の形状再現を細部にまでこだわり実現している。

今後は、ホンダ独自のバランス制御技術を使ってホンダコライドンの4足歩行、ゲーム中にはない二輪での自立を可能とするため開発を進める。「しっそうけいたい」では乗車が可能で、しっそうスピードに合わせて、手足、クビ、顔の動きを変化させて躍動感を表現していく。顔や目、まぶたなどの動きも再現予定。

なお、二輪での自立を行なうバランス技術は、2017年に開催された世界最大の家電見本市CESで「Honda Riding Assist」として世界初公開したもの。ASIMOに代表されるヒューマノイドロボット研究で培ったバランス制御技術を応用し開発されたHonda Riding Assistをベースに、新たにホンダコライドンの「しっそうけいたい」を実現するため適用する。