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コクヨ、音声メッセージを送れる家族見守りGPS「はろここトーク」

音声メッセージ機能付きGPSデバイス「はろここトーク」

コクヨは、家族見守りIoTブランド「Hello! Family.」から、音声メッセージ機能付きGPSデバイス「はろここトーク」の予約受付を2月26日に開始する。価格は5,940円で、別途通信費が音声付きで月額748円など。予約注文分出荷開始は6月下旬以降。

Hello! Family.は、子どもの見守りに加えて、家族のコミュニケーションをサポートする機能を搭載したデバイス等を展開するブランド。“家族の「いま」は、もっとつながる。”をブランドメッセージとして、離れていても家族の存在を身近に感じ、日常の小さなアクションをほめる、応援しあうといったポジティブなコミュニケーションを活性化させることを目指している。

展開する商品やサービスでの見守り対象は保育園や幼稚園の年中から小学校4年生までの想定で、スマホデビュー前の年代となる。

従来より、ランドセルや習い事のカバンなどに取り付けておき、GPS機能で子どもの居場所や移動経路をリアルタイムで確認するためのデバイス「はろここ」を展開している。新製品のはろここトークでは位置情報送信機能に加えて、音声メッセージを送受信できる機能を搭載した。

従来製品の「はろここ」

はろここ、はろここトーク共通で、「ハロファミアプリ」を使って、子どもの居場所や移動経路が分かる。移動履歴は過去90日前まで保存され、後で見返すこともできる。また、子どもがデバイスにある位置情報を送信するボタンを押すと、親のスマホに子どもの現在地が送信される。

はろここトークでは、GPS衛星の数が5つに増えたことで従来機よりも測位の精度を向上。また、2つのキャリア(ドコモとソフトバンク)を採用し、片方が圏外や通信障害の時に回線が切り替わる機能を搭載。「つながらないリスク」を軽減している。

はろここに搭載されているボタンは位置情報送信の1つだったが、はろここトークでは「きく」「はなす」「しらせる」の機能ごとの3つのボタンを搭載。「きく」ボタンで送られた音声の再生、「はなす」ボタンでメッセージの録音、送信ができる。「しらせる」は位置情報送信。直感的に操作できるよう、1ボタン1機能のトライアングルボタンを採用した。

「はろここトーク」

ハロファミアプリでは、メッセージや位置情報の送信などの履歴がタイムラインで表示される。音声メッセージは時間予約送信も可能で、例えば放課後に読んで欲しいメッセージを朝のうちの登録しておける。そのほか、予定・やること一括管理などもできる。

メッセージや位置情報の送信などの履歴表示

子どもは、はろここトークのデバイスを使ってボイスメモの録音が可能。自分の音声で録音・再生ができる機能で、持ち物や時間など、忘れがちなことを記録できる。

デバイス同士でのやりとりにも対応しており、兄弟でデバイスを使ってやりとりするといった使い方ができる。音声の送信先は3件登録可能。なお、音声がリアルタイムで届く機能ではない。

こういった機能により、子どもが放課後に友達と遊んだり、やりたいことがある時でも、親は安心して「子どものやりたい」を叶えることができるとしている。

ハロファミアプリでは、アクトインディが運営する、9万件を超えるおでかけ施設が掲載されている情報サイト「いこーよ」とのデータ連携を3月末より開始する。ハロファミアプリのマップ内で「いこーよ」の掲載施設・イベントが検索・登録でき、週末のお出かけ先が探しやすくなるほか、訪問した後に子どもの感想をスタンプのように記録しておくこともできる。

ハロファミアプリのマップ内で施設などを探せる
「またいきたい」などの子どもの感想を記録できる

はろここトークの販売はECのみで、通常プランは本体価格の5,940円のほか、通信料が音声ありで月額740円、音声なしで月額572円。通信料は初月無料。通信費セットプランも用意する。

コクヨ Hello! Family.プロジェクトリーダー 山本容子氏は、Hello! Family.の提供価値について、「タッチポイントを増やし、安心を提供するとともに関わりや成長を促すこと」と説明。「コミュニケーションを増やすことで見守りにもなるという新しい価値を提供したい」と述べた。

コクヨ 経営企画本部 イノベーションセンター Hello! Family.プロジェクトリーダー 山本容子氏。中1の息子、小3の双子女子を育てる3児の母

また、はろここトークの発表にあわせて、Hello! Family.ブランドをリニューアル。発見→体験→応援の「できた!サイクル」によって、子どものチャレンジ精神を応援する世界観を表現するとしている。

この取り組みの一環として、子どもが参加できるWebコンテンツ「できたんのワクワクワールド」を春にリリース予定。「できた!」を応援してくれる仲間が登場するコンテンツで、ハロファミアプリで貯められるポイントと連携した楽しみも提供する。

発表会で実施されたトークセッションでは、教育ジャーナリストの加藤紀子氏が、「かつては親のほかにおじいちゃん、おばあちゃんと一緒にいたり、近所の人たちが声をかけたりと、子どもが大人から声をかけられること、成長や変化を認めてもらえる機会はあった。近年は核家族化や働き方の変化、近所付き合いの減少などにより大人との接点が減り、達成感を伝える機会が減っていて、自己肯定感も下がってきている」と指摘した。

教育ジャーナリスト 加藤紀子氏

また、子育て世代に知ってほしい効果的な褒め方として「すぐに褒めることが大事で、即時に認めてあげることが子どもの自信につながる」と解説。「デジタルデバイスを使って、離れていても誰かの『できた』を家族みんなで認め合うことには大きなメリットがある」と話した。