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新Surfaceは法人市場向け「Copilot+ PC」 Core Ultra(シリーズ2)搭載
2025年1月31日 00:00
マイクロソフトは、同社のPCブランド「Surface」の新製品として、新しい「Surface Copilot+ PC for Business」を発表した。アメリカでは2月18日より発売される。日本での価格は238,800円(税別)~384,800円(同)。
新機種は2ラインある。「Surface Pro(第11世代) for Business」と、「Surface Laptop(第7世代)for Business」。どちらも採用ディスプレイでさらにバリエーションが分かれる。前者は液晶採用モデルと有機EL採用モデルがあり、後者は13.8インチディスプレイモデルと、15インチモデルがある。
「for Business」とはいわゆる法人向け中心のモデルのこと。一般店頭で売られる「個人市場向け」とは区別されている。
最大の特徴は、プロセッサーとしてインテルの「Core Ultraプロセッサー(Series 2)」を採用していること。このプロセッサーはNPUを内蔵したいわゆる「Copilot+ PC対応」のもの。「リコール(Recall)」や「Click to Do」、ファイル検索の拡張など、Copilot+ PCでのみ使えるAI機能がすべて利用できる。
なお、Core Ultra(シリーズ2)搭載版は現状「for Business」ブランドである法人市場向けのみ。個人市場向け投入の可能性についてはコメントされていない。
日本での価格は以下の通り。
・Surface Laptop for Business with Intel Core Ultra プロセッサー(シリーズ2) 238,800円(税別)から
・Surface Pro for Business with Intel Core Ultra プロセッサー (シリーズ2) 238,800円(税別)から
これまで、マイクロソフトから提供されるCopilot+ PCは、Qualcommの「Snapdragon X」シリーズを使っている。いわゆるARM系プロセッサーであり、x86系アプリケーションはエミュレーションを使う必要があった。
Snapdragon X版のSurface Copilot+ PCは24年6月に個人市場向けが発表、その後法人向けにもSnapdragon X版が出ている。
Snapdragon Xシリーズは消費電力・発熱ともに低く、一方で性能はかなり高くなっている。エミュレーションが介在したとしても、一般的な用途で速度の問題はほとんど感じないだろう。
だがそれでも、企業向けを考えた場合、動作確認が必要なことは負担にはなる。一方で、今回発売になるSurface Copilot+ PC for Businessはインテルのプロセッサーでx86系となるので、エミュレーションの問題は出ない。
なお、法人市場でもSnapdragon Xシリーズ搭載版は併売される。
Core Ultra(シリーズ2)搭載版の基本的なデザインはSnapdragon Xシリーズ版と同等。Surface Proについては、ワイヤレスでキーボードをつなぐ「Surface Proフレックスキーボード」にも対応する。ディスプレイは光沢防止タイプになっているが、こちらは従来の法人向けモデルでも採用されていたものだ。
プロセッサーは「Core Ultra 5 236V」から「Core Ultra 7 268V」まで4バリエーションがあり、Core Ultra 5搭載版のNPUは40TOPS、Core Ultra 7搭載版は48TOPS。メインメモリーは16GBもしくは32GB。ストレージは256GB/512GB/1TBの3バリエーションになる。5G搭載版も準備されているが、発売は2025年後半の予定だ。
個人向け同様、現在のSurfaceにはセキュリティ機能として、TPM 2.0と「Pluton」の両方が採用されている。マイクロソフトは特に後者について、「Windowsで使うことを前提にしたもので、ハードウエアのレイヤーからOS、アプリケーションまでをカバーするため、法人需要に向く」としている。
なお同時に、周辺機器として「Surface USB4 Dock」も発売になる。
100Wの給電に対応、2つのポートからUSB 4による40Gb/秒での転送が可能。HDMIやギガビットイーサネット、給電用USB Type-C、USB Type-A(USB 3.2 Gen 2)を備える。価格は36,200円(税別)。