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メルカリ、ついに「オークション」を始める

“フリマアプリ”の「メルカリ」がオークション機能を開始する。1月29日から「メルカリ」での出品時に選べる新たな販売方法として「オークション機能」を導入する。同機能により、利用時の価格交渉の負担を軽減し、メルカリ上でのスムーズな取引を目指す。

新たに開始する「オークション機能」は、出品者が商品を一定期間オークションにかけ、最高入札額を提示した購入者に商品を販売できる仕組み。これまでの出品者が価格を設定する取引(フリマ)とは異なり、オークションでは購入希望者が入札により価格を競り合い、商品の取引を行なう。

出品者は販売開始価格を設定し、購入希望者はオークション期間中に希望価格で入札する。オークション期間は、最初に入札された日の翌日20時台までとなり、終了時に最高価格で入札している人が落札者となる。

オークションでは購入者が価格を決めて「入札」する

出品者は「オークション機能」と従来の価格を設定する販売方法を選べるようになり、出品の選択肢が拡大する。オークション形式を使った商品の販売価格は999万9,999円。

なお、オークション形式を利用して商品を出品するには、事前に本人確認を完了する必要がある。またチケットカテゴリーの商品はオークション形式では販売できない。


    【オークション利用方法】
  • 出品者が「オークション形式」を選択し出品する
  • オークション形式で出品された商品には「入札する」ボタンが表示される
  • 購入希望者は「入札する」をタップして入札金額を入力する
  • オークションは、一番最初に入札された日の翌日20時台に終了する
  • オークション終了後、落札者に通知が届く
  • 落札者は通常の購入フローを経て取引完了

フリマアプリのメルカリがオークションを導入する理由

2014年にスタートした「メルカリ」はフリマアプリとして、ユーザーが価格を決めて出品し、手軽に販売・購入できることが支持され、2,000万人以上が利用するプラットフォームになった。

フリマアプリ以前には、「Yahoo!オークション」などのオークション形式が広く使われてきたが、メルカリなどの登場以降、個人間取引(CtoC)ではオークションをフリマアプリが利用者規模の面では追い抜き拡大してきた。

そのフリマアプリの代表格のメルカリが、今回オークション始めることになる。なお、LINEヤフーはフリマアプリとして「Yahoo!フリマ」を展開している(19年のサービス開始時はPayPayフリマ)。

メルカリでは、利用者の約6割が出品時の「価格設定」に悩むという課題に対応するため、24年5月に「価格なし出品」機能を開始。ただし、価格なし出品機能はマッチングに時間がかかるケースが多く、利用者からは「いつ売れるかわからない」「提案がきても納得する価格ではなかった」などの声が上がっていたという。また、「価格なし出品」の価格提案を負担に感じる人も多く、「コメント欄での価格交渉とあまり変わらない」「買う際になるべく価格交渉をしたくない」といった声も多く、商品の即購入を希望する人が多かったとする。

一方、メルカリのアンケート調査では、約7割が「メルカリのオークションを利用してみたい」と回答。オークションで「希少性のある商品や人気のある商品を売ってみたい」というニーズがあると判明したとする。

また、出品に関しては「売りたいと思ったものを素早く手放したい」「人気がある商品を通常出品よりも高値で売りたい」、購入に関しては「価格提案をすることなく、納得のいく価格で商品を購入したい」といった声が多かったという。

そのため、価格提案のコミュニケーションの負担が軽減でき、出品商品によってはより高値が期待できる「オークション機能」の提供を決めたとする。